“丸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まる57.4%
たま17.6%
まろ8.8%
だま5.6%
がん2.3%
2.3%
マルガセ1.4%
ぐわん0.9%
まるがせ0.9%
まある0.5%
まあ0.5%
まろめ0.5%
まアる0.5%
タマ0.5%
マル0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これが全身で彫刻製作されるとなると、原図案とはまたったものとなることであるが、ねこの原図によったものでありました。
車夫は諸声凱歌を揚げ、勢いに乗じて二歩を抽き、三歩を抽き、ますますせて、軽迅るがごとく二、三間を先んじたり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そろばんにしてにこ/\とばさるゝつきは我親ながらましくして、何故そのひしぞとめしくもりぬ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何がさて娘の頼みだ、聴いてらん法はないと、ミハイロは財布の紐を解いて、めた金の中から、十銭を一つ出して遣つた。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
して見れば落雲館の生徒がこの頭を目懸けて例のダムダムを集注するのは策のもっとも時宜に適したものと云わねばならん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
娘は絶えずあるい声でいろいろの事をとりとめもなく話しながら人形の着物を縫って居た。
グースベリーの熟れる頃 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
日は黄金になつて、その音も聞えるか、と思ふほど鋭く𢌞つた。雲の底から立ち昇る青い光りの風——、姫は、ぢつと見つめて居た。やがて、あらゆる光りは薄れて、雲は霽れた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
この途上で、私達は初めて蜣螂と云ふ虫(金亀子の一種)が牛馬のを丸めて巣に運ぶのを目にした。「淮南子」にある「蜣螂、を弄する」と云ふのは、是れであつた。
日は黄金になつて、その音も聞えるかと思ふほど鋭く廻つた。雲の底から立ち昇る青い光りの風——、姫は、ぢつと見つめて居た。やがて、すべての光りは薄れて、雲は霽れた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その柳が、遠くにるように見えるんです。その上に東山が——東山でしたね奇麗ない山は——あの山が、青い御供のように、こんもりとんでるんです。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
杉の葉は日本風の家を何か装飾したものであったろう、ブランデーをかけて火を燃すオムレツも珍らしかったが、私の眼に今も鮮かにくるのは赤いツブツブのある奇麗な小さなるいものだった。
まろびながら雪を次第に大をなし、幾万斤の重きをなしたるもの幾丈の大石をがごとく、これが為にあわ/\しき雪おしせかれて雪の洪波をなして大木を根こぎになし
火にの音づれ づおづも 吾がのゆくへ 人に問はるゝ※
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
最近のものでは、の国旗の竿の尖に、普通は赤い球などを附け、日は一つ影は三つの感があるが、稍大きな辻々などに立てる旗竿には、是亦目籠に金紙・銀紙などを張つてゐる。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)