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丸
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まる
ふりがな文庫
“
丸
(
まる
)” の例文
これが全身
丸
(
まる
)
で彫刻製作されるとなると、原図案とはまた
異
(
かわ
)
ったものとなることであるが、
概
(
おおむ
)
ねこの原図によったものでありました。
幕末維新懐古談:68 楠公銅像の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
丸
(
まる
)
二
年間
(
ねんかん
)
、
小言
(
こごと
)
も
云
(
い
)
はず、
怨
(
うら
)
みも
云
(
い
)
はず、
只
(
たゞ
)
『
御返事
(
ごへんじ
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
を
)
ります』で
責
(
せ
)
められたのだから
堪
(
たま
)
らない。
男
(
をとこ
)
はとう/\
落城
(
らくじやう
)
した。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
やがて思いついたことがあって、わたしはそれを
丸
(
まる
)
く
巻
(
ま
)
いてネクタイにした。
大将
(
たいしょう
)
がもっと
笑
(
わら
)
った。カピがまたでんぐり返しを打った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
つまりは百年前には一人の力で、一月以上も
費
(
ついや
)
すべかりし仕事を、今では
丸
(
まる
)
一日もかからずに片づけるようになってしまったのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
暫
(
しばら
)
くして
青
(
あを
)
い
煙
(
けむり
)
の
滿
(
み
)
ちた
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
には
心
(
しん
)
も
切
(
き
)
らぬランプが
釣
(
つ
)
るされて、
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
には一
同
(
どう
)
ぞろつと
胡坐
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
いて
丸
(
まる
)
い
坐
(
ざ
)
が
形
(
かたち
)
づくられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
当時私は二十五歳の青年で、
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
のあるビルディングにオフィスを持つ貿易商、合資会社S・K商会のクラークを勤めていた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「えっ、すずめの
巣
(
す
)
?」と、みんなは、
上
(
うえ
)
を
見
(
み
)
ていると
小田
(
おだ
)
は、さおを
伸
(
の
)
ばして、
頂
(
いただき
)
についている
丸
(
まる
)
いものを
突
(
つ
)
き
落
(
お
)
としました。
すずめの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
話
(
はなし
)
は
夫
(
それ
)
から
前
(
まへ
)
の
家
(
うち
)
を
離
(
はな
)
れて、
家主
(
やぬし
)
の
方
(
はう
)
へ
移
(
うつ
)
つた。
是
(
これ
)
は、
本多
(
ほんだ
)
とは
丸
(
まる
)
で
反對
(
はんたい
)
で、
夫婦
(
ふうふ
)
から
見
(
み
)
ると、
此上
(
このうへ
)
もない
賑
(
にぎ
)
やかさうな
家庭
(
かてい
)
に
思
(
おも
)
はれた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたしが
妻籠
(
つまご
)
の青山さんのお宅へ一晩泊めていただいた時に、同じ
定紋
(
じょうもん
)
から昔がわかりましたよ。えゝ、
丸
(
まる
)
に
三
(
み
)
つ
引
(
びき
)
と、
窠
(
か
)
に
木瓜
(
もっこう
)
とでさ。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その暗い
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の
闇
(
やみ
)
の中のところどころに高くそびえたアーク燈が
燦爛
(
さんらん
)
たる紫色の光を出してまたたいていたような気がする。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
といって、これまでのことを
残
(
のこ
)
らず
申
(
もう
)
し
上
(
あ
)
げました。
殿様
(
とのさま
)
はいちいちびっくりして、目を
丸
(
まる
)
くして
聞
(
き
)
いておいでになりました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
その年夏のさかりに毎夜
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の
芝原
(
しばはら
)
へいろいろ異様な風をした人が集って来て、
加持祈祷
(
かじきとう
)
をするのを、市中の者がぞろぞろ見物に出かけた。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お許しなさろうと思召せば、それで四方八方
丸
(
まる
)
くおさまって、何より
重畳
(
ちょうじょう
)
なわけ——だが、あんなにうちしおれておるものを
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
昨夜
(
さくや
)
以來
(
いらい
)
我
(
わが
)
朝日島
(
あさひじま
)
の
海岸
(
かいがん
)
は、
手
(
て
)
の
及
(
およ
)
ぶ
限
(
かぎ
)
り
裝飾
(
さうしよく
)
された。
大佐
(
たいさ
)
の
家
(
いへ
)
は
隙間
(
すきま
)
もなく
日
(
ひ
)
の
丸
(
まる
)
の
國旗
(
こくき
)
に
取卷
(
とりま
)
かれて、
其
(
その
)
正面
(
せうめん
)
には、
見事
(
みごと
)
な
緑門
(
アーチ
)
も
出來
(
でき
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その
娘
(
こ
)
はよほど
良
(
よ
)
い
家柄
(
いえがら
)
の
生
(
うま
)
れらしく、
丸
(
まる
)
ポチャの
愛
(
あい
)
くるしい
顔
(
かお
)
にはどことなく
気品
(
きひん
)
が
備
(
そな
)
わって
居
(
お
)
り、
白練
(
しろねり
)
の
下衣
(
したぎ
)
に
薄
(
うす
)
い
薄
(
うす
)
い
肉色
(
にくいろ
)
の
上衣
(
うわぎ
)
を
襲
(
かさ
)
ね
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
最近
丸
(
まる
)
ノ
内
(
うち
)
辺りの会社に勤めだしたらしい。彼は白麻の背広をかなぐりすてながら、慌て気味にバルコニーへ出てきた。
街頭の偽映鏡
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
遠
(
とほ
)
きその
昔
(
むかし
)
は
知
(
し
)
らず、いまの
男
(
をとこ
)
は、
牛込南榎町
(
うしごめみなみえのきちやう
)
を
東状
(
ひがしざま
)
に
走
(
はし
)
つて、
矢來
(
やらい
)
中
(
なか
)
の
丸
(
まる
)
より、
通寺町
(
とほりてらまち
)
、
肴町
(
さかなまち
)
、
毘沙門前
(
びしやもんまへ
)
を
走
(
はし
)
つて、
南
(
みなみ
)
に
神樂坂上
(
かぐらざかうへ
)
を
走
(
はし
)
りおりて
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何を言やがる、手前が
奢
(
おご
)
った酒じゃあるめえし、好い機嫌だって悪い機嫌だって、文句を言われる覚えはねえ、すっ込んでいやがれ、
丸
(
まる
)
タン
棒奴
(
ぼうめ
)
」
銭形平次捕物控:012 殺され半蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、
孰
(
どつち
)
かと
云
(
い
)
へば、
愛嬌
(
あいけう
)
もある、
気
(
き
)
も
利
(
き
)
く、
画
(
ゑ
)
の
趣味
(
しゆみ
)
も
私
(
わたし
)
が
莫迦
(
ばか
)
にする
程
(
ほど
)
でもない。
此
(
これ
)
と
云
(
い
)
ふ
長所
(
とりゑ
)
も
面白味
(
おもしろみ
)
もないが、
気質
(
きしつ
)
は
如何
(
いか
)
にも
丸
(
まる
)
く
出来
(
でき
)
てゐる。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
折りから西南の風が強かったので、その火は
白金
(
しろかね
)
、
麻布
(
あざぶ
)
方面から江戸へ燃えひろがり、下町全部と
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
を焼いた。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今
初
(
はじ
)
めてつく/″\とそれを見れば、
長
(
なが
)
い顏、
丸
(
まる
)
い顏、眼のつツたのや
口
(
くち
)
の大きいのと、さまざまなうちにも、おしなべてみんなが
年
(
とし
)
を
取
(
と
)
りましたこと。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
徳川の一門にも随分忠義の国これ有り、加薩仙肥など
頼母
(
たのも
)
しく相見え候えども、
丸
(
まる
)
にこれらへ御委任
成
(
な
)
され候わば、やはり
義仲
(
よしなか
)
ならざれば
董卓
(
とうたく
)
に御坐候。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
で、いまではこの
安土城
(
あづちじょう
)
のあとへ、
信長
(
のぶなが
)
の
嫡孫
(
ちゃくそん
)
、三
法師
(
ぼうし
)
丸
(
まる
)
が
清洲
(
きよす
)
からうつされてきて、焼けのこりの
本丸
(
ほんまる
)
を修理し、
故右大臣家
(
こうだいじんけ
)
の
跡目
(
あとめ
)
をうけついでいる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
降
(
ふ
)
る
雨
(
あめ
)
を
厭
(
いと
)
はず
驅
(
か
)
け
出
(
いだ
)
さんとせしが、あゝ
彼奴
(
あいつ
)
だと一ト
言
(
こと
)
、
振
(
ふり
)
かへつて、
美登利
(
みどり
)
さん
呼
(
よ
)
んだつても
來
(
き
)
はしないよ、一
件
(
けん
)
だもの、と
自分
(
じぶん
)
の
頭
(
つむり
)
を
丸
(
まる
)
めて
見
(
み
)
せぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大正十一年
(
たいしようじゆういちねん
)
四月二十六日
(
しがつにじゆうろくにち
)
の
浦賀海峽地震
(
うらがかいきようぢしん
)
に
傷
(
いた
)
められた
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
びるぢんぐ、
大正十二年
(
たいしようじゆうにねん
)
の
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
によつて
腰
(
こし
)
を
折
(
を
)
られた
東京會館
(
とうきようかいかん
)
などがその
適例
(
てきれい
)
であらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それからモー一つは今のようにブラウンソースばかりで
和
(
あ
)
えた肉へ生玉子を入れて混ぜて塩胡椒で味をつけて長さ二寸親指の太さ位に
丸
(
まる
)
めて中身にします。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
川崎備寛
(
かはさきびくわん
)
、
長尾克
(
ながをこく
)
などの
面面
(
めんめん
)
で、一
筒
(
とう
)
二
筒
(
とう
)
を一
丸
(
まる
)
二
丸
(
まる
)
、一
索
(
さう
)
二
索
(
さう
)
を一
竹
(
たけ
)
二
竹
(
たけ
)
といふ
風
(
ふう
)
に
呼
(
よ
)
び、
三元牌
(
サンウエンパイ
)
を
碰
(
ポン
)
されたあと
殘
(
のこ
)
りの一
枚
(
まい
)
を
捨
(
す
)
てると、それが
槓
(
カン
)
になり
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そしてさういふ人達は前の時代の人達の経験したり理解したりした形と
丸
(
まる
)
で没交渉で進んで来る。先の人の言つた利益ある言葉も、かれに取つては何でもない。
解脱非解脱
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
屏風浦を引上げて、大月と秘書の秋田が
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の
事務所
(
オフィス
)
へ帰ったのは、その日の午後二時過ぎであった。
花束の虫
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
する者あり其者の
羽織
(
はおり
)
の紋が
丸
(
まる
)
に三つ引ゆゑはてな
羽織
(
はおり
)
の紋と
言葉遣
(
ことばづか
)
ひと云大橋文右衞門に
能
(
よく
)
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
るが
若
(
もし
)
や浪人でもして零落されたることかと思ひて
有合
(
ありあひ
)
の
錢
(
ぜに
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
僕はコンクリイトの建物の並んだ
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の裏通りを歩いてゐた。すると何か
匀
(
にほひ
)
を感じた。何か、?——ではない。野菜サラドの匀である。僕はあたりを見まはした。
春の夜は
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
槐
(
えんじゅ
)
の下の大きな
水鉢
(
みずばち
)
には、すいれんが
水面
(
すいめん
)
にすきまもないくらい、
丸
(
まる
)
い
葉
(
は
)
を
浮
(
う
)
けて花が一
輪
(
りん
)
咲
(
さ
)
いてる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
御臨終の
砌
(
みぎり
)
、
嫡子
(
ちゃくし
)
六
丸
(
まる
)
殿御幼少なれば、大国の領主たらんこと
覚束
(
おぼつか
)
なく思召され、領地御返上なされたき由、
上様
(
うえさま
)
へ申上げられ候処、泰勝院殿以来の忠勤を思召され
興津弥五右衛門の遺書(初稿)
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
丸
(
まる
)
二や
山東
(
さんとう
)
や
丸菱
(
まるびし
)
ぢやもう買収を始めてゐるんだぜ。奴等只でさへ腰がフラフラしてゐるんだ。
疵だらけのお秋
(新字旧仮名)
/
三好十郎
(著)
かう云つてしまへば世の中に悪人は
丸
(
まる
)
でないことになる。けれども俺は此弁明を
直
(
ただち
)
に認容することは出来ない。人間に自由があると云ふことは空中の鳥の様な自由でない。
公判
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
此
(
この
)
人は
何
(
なん
)
でも十三四の
頃
(
ころ
)
から
読売新聞
(
よみうりしんぶん
)
に
寄書
(
きしよ
)
して
居
(
ゐ
)
たので、
其
(
そ
)
の
文章
(
ぶんしやう
)
を見た目で
此
(
この
)
人を
看
(
み
)
ると、
丸
(
まる
)
で
虚
(
うそ
)
のやうな
想
(
おもひ
)
がしました、
後
(
のち
)
に
巌谷
(
いはや
)
も
此
(
こ
)
の
初対面
(
しよたいめん
)
の時の事を
言出
(
いひだ
)
して
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
小唄まじりに日ごと夜ごとのせりあいをつゞけておりましたが、そのうちに、御いん居ひさまさ公の
丸
(
まる
)
と長政公の丸のあいだの、中の丸をあずかっておられた浅井七郎どの
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
此
(
こ
)
の
代診
(
だいしん
)
は
脊
(
せ
)
の
小
(
ちひ
)
さい、
丸
(
まる
)
く
肥
(
ふと
)
つた
男
(
をとこ
)
、
頬髯
(
ほゝひげ
)
を
綺麗
(
きれい
)
に
剃
(
そ
)
つて、
丸
(
まる
)
い
顏
(
かほ
)
は
毎
(
いつ
)
も
好
(
よ
)
く
洗
(
あら
)
はれてゐて、
其
(
そ
)
の
氣取
(
きど
)
つた
樣子
(
やうす
)
で、
新
(
あたら
)
しいゆつとりした
衣服
(
いふく
)
を
着
(
つ
)
け、
白
(
しろ
)
の
襟飾
(
えりかざり
)
をした
所
(
ところ
)
は
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
練習帆船
琴
(
こと
)
ノ
緒
(
お
)
丸
(
まる
)
に乗り組んでいたとき、私たちの教官であった、
中川倉吉
(
なかがわくらきち
)
先生からきいた、先生の体験談で、私が、腹のそこからかんげきした、一生わすれられない話である。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
その他の
町々
(
まちまち
)
を遍歴し、ほとんど
丸
(
まる
)
一年の
間
(
あいだ
)
、人麿の研究に
憂
(
う
)
き身をやつして、『鴨山考補註篇』を書くことに没頭し、その
年
(
とし
)
(つまり、昭和十一年)は、箱根の強羅の山荘で
茂吉の一面
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
何
(
なん
)
だらうと思つて
直
(
すぐ
)
に
飛出
(
とびだ
)
して
格子
(
かうし
)
を明けて見ますると、
両側
(
りやうがは
)
共
(
とも
)
に
黒木綿
(
くろもめん
)
の
金巾
(
かなきん
)
の
二巾位
(
ふたはゞぐらゐ
)
もありませうか
幕張
(
まくは
)
りがいたしてございまして、
真黒
(
まつくろ
)
で
丸
(
まる
)
で
芝居
(
しばゐ
)
の
怪談
(
くわいだん
)
のやうでございます。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、怪青年の
黒影
(
こくえい
)
が、ぱッと目に入るだけだった。私達と弥次馬とは、ずっと
間隔
(
かんかく
)
ができてしまった。そして、いつの間にか、
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
寄
(
よ
)
りの、
濠
(
ほり
)
ちかくまで来ているのに気がついた。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「野布袋の
丸
(
まる
)
でさア」と
付足
(
つけた
)
した。丸というのはつなぎ竿になっていない物のこと。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
瑣細
(
ささい
)
な凶事が
起
(
おこ
)
る時などは、
丸
(
まる
)
で何か爪の先で
爬
(
か
)
く様な微かな音がする、他人がもし
傍
(
はた
)
に
居
(
お
)
ればその人にも聞えるそうだ、私はこういう仕事をしているから、もしそういう
響
(
ひびき
)
を聞けば
頭上の響
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
博士
(
はくし
)
は、なんにもないところに、ねこの
丸
(
まる
)
いひとみがふたつ、みどり色にひかり、かなしそうに食べ物をもとめてなく声だけがきこえる
光景
(
こうけい
)
を、ありありと思いうかべて身ぶるいした。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
あゝ ええですとも その長いらうかを通つて
突
(
つ
)
きあたりの
丸
(
まる
)
い建物です
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
水源
竭
(
つ
)
きて
進行
(
しんこう
)
漸やく
容易
(
やうゐ
)
となる、六千四百呎の高に
達
(
たつ
)
すれば前日来
経過
(
けいくわ
)
し来れる所、
歴々
(
れき/\
)
眼眸
(
がんばう
)
に
入
(
い
)
り、利根河の
流域
(
りうえき
)
に属する藤原村の深山幽谷、
丸
(
まる
)
で地図中の物となり、其山の
広袤
(
こうばう
)
水の長程
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
好
(
い
)
い
工合
(
ぐあひ
)
にそれを
抱
(
だ
)
く
方法
(
はうはふ
)
を
考
(
かんが
)
へつくや
否
(
いな
)
や、(それを
瘤
(
こぶ
)
のやうに
丸
(
まる
)
めて
了
(
しま
)
つて、それから
其
(
そ
)
れが
解
(
と
)
けないやうに、
其
(
その
)
右
(
みぎ
)
の
耳
(
みゝ
)
と
左足
(
ひだりあし
)
とを
緊乎
(
しツかり
)
と
持
(
も
)
つて)
愛
(
あい
)
ちやんはそれを
廣場
(
ひろば
)
へ
持
(
も
)
つて
行
(
ゆ
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
三菱
(
みつびし
)
が原で、大きな煉瓦の建物を前に、
草原
(
くさはら
)
に足投げ出して、
悠々
(
ゆうゆう
)
と握飯食った時、彼は実際好い気もちであった。彼は好んで田舎を東京にひけらかした。
何時
(
いつ
)
も着のみ着のまゝで東京に出た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
『船は辛いだろうな。なに
丸
(
まる
)
かね?』
踊る地平線:06 ノウトルダムの妖怪
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
丸
常用漢字
小2
部首:⼂
3画
“丸”を含む語句
弾丸
烏丸
流丸
丸切
丸髷
丸薬
銃丸
大丸
丸子
丸燒
丸岡九華
大丸髷
彈丸
丸行燈
人丸
金丸
西丸
安宅丸
丸橋忠弥
丸呑
...