“家主”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いえぬし40.2%
やぬし28.0%
おおや12.2%
いへぬし8.5%
あるじ3.7%
いゑぬし2.4%
おほや2.4%
やだま1.2%
イヘヌシ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにしろ其の儘にしては置かれないので、お徳はとりあえずその実否じっぴを確かめに行こうとすると、家主いえぬしもその噂を聴いて出て来た。
半七捕物帳:44 むらさき鯉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これをいて、事情じじょうらぬひとたちは、金持かねもちや、家主やぬしにありそうなことだと、した青服夫婦あおふくふうふへ、同情どうじょうしたかもしれません。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
家主おおやさんが大変に案じておでゞ、其のお父さんが、たった一人の娘をなくし今まで知れないのは全く死んだに違いない
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
つくすべしとあつさとされし上早速其所の地主嘉兵衞と其家主いへぬしを呼寄られ城富を引渡ひきわたしとなり隨分ずゐぶん心付けつかはすべき由申付けられけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
家主あるじ壮夫わかもの三五人をともなひ来りて光る物をうつに石なり、皆もつてくわいとし石を竹林に捨つ、その石夜毎よごとに光りあり、村人おそれて夜行ものなし。
されども我れは横町に生れて横町に育ちたる身、住む地処は龍華寺のもの、家主いゑぬしは長吉が親なれば、表むき彼方かなたそむく事かなはず、内々に此方こつちの用をたして、にらまるる時の役廻りつらし。
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
裏の家主おほやさんでさう言つて下すつたんだけど、お安が言ふんでは、よくそこいらへ出てべちや/\下らない事をしやべつたりしてゐるといふから、そんな女では困ると思つてね。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
松「塩梅あんばいに僕の手に這入ったが、家主やだまア東京へ往ったじゃアねえか」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はつきり知られるのは、珍客を迎へたときに限つて言ふべき語で、家主イヘヌシなど言ふ平常の用語例とは別な事である。