“おおや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
34.3%
大屋16.4%
大家14.9%
家主14.9%
差配7.5%
大谷4.5%
大宅3.0%
差配人3.0%
大病1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これはおおやけにこそ明言しないが、向うでも腹の底で正式に認めるし、僕も冥々めいめいのうちに彼女から僕の権利として要求していた事実である。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
子供の時から「大屋おおや横行話よこゆきばなし」というユーモラスな話を何度となく聞いている。例えば村の剽軽ひょうきんな連中が都に上ったときの笑い話がある。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
少くも硯友社は馬琴の下駄のあとを印し馬琴の声を聞いた地に育ったので、幽明相隔つるといえ、馬琴と硯友社とはいわば大家おおや店子たなことの関係であった。
家主おおやさん、これがその騙りの家に抱えられて、亡者をやっていた奴でさあ、これがいっち証拠だ」
立山の亡者宿 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
作平頼む、と差配おおやさんが置いてかれた。かしこまり奉るで、昨日きのうそれが出来て、差配さんまで差出すと、すぐに麹町のおやしきとやらへかしった。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
淙々そうそうと、瀬の音が耳に入ってくるのは、激流岩にくだけて飛沫ひまつを上げる大谷おおや川が、ほど近い。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
紀伊の国三輪みわさきに、大宅おおやの竹助という人がすんでいた。この人は、漁業で大いにもうけた網元で、漁師たちも大ぜいかかえ、手広く魚という魚を漁獲して、家ゆたかに暮らしていた。
丙「おい早く差配人おおやさんへ知らせろ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ああ、去年は大病おおやみをやり、一昨年は恰度ちょうど旧正月の朝親父が死んだもので、どうしても来られなかっただ。御隠居も夏死なしたそうだな。おれあ今きいてびっくりしたところだよ」
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)