“店子”の読み方と例文
読み方割合
たなこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わが石田一家は、接収解除以来、『連合国の店子たなこ』の不始末のお蔭で、有形無形の被害を受けてきたが、この事件もまたそうであった。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
家賃や間代を先取した家主が店子たなこに向って濡れた着物の損害をつぐなってやった話は聞いた事がない。大岡政談などにも無かったようである。
仮寐の夢 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
入り口の控室では、見物に来た各階の店子たなこたちが、あとからあとからひしひしとつめかけたが、部屋の敷居をまたぐものはない。