“店硝子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みせがらす66.7%
みせガラス33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然し店硝子みせがらすにうつる乃公だいこう風采ふうさいを見てあれば、例令たとえ其れが背広せびろや紋付羽織袴であろうとも、着こなしの不意気さ、薄ぎたない髯顔ひげがおの間抜け加減
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
服部時計店の店硝子みせがらすうしろに、その欄干てすりに倚りかゝつて、往徠ゆききの人を見てゐる男や女は幾人もあるが、それは友達か何かを待ち合してゐるものらしく、明月の次第に高く昇るのを見てゐるのではない。
町中の月 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
陰鬱いんうつな冬の夕暮を補なう瓦斯ガスと電気の光がぽつぽつそこらの店硝子みせガラスいろどり始めた。ふと気がついて見ると、敬太郎から一間ばかりの所に、廂髪ひさしがみった一人の若い女が立っていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)