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大家
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おおや
ふりがな文庫
“
大家
(
おおや
)” の例文
それに裏の
大家
(
おおや
)
の庭には、栗だの、柿だの、
木犀
(
もくせい
)
だの、百
日紅
(
じっこう
)
だのが繁っている。青空に浮いた白い雲が日の光を帯びて、緑とともに光る。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
少くも硯友社は馬琴の下駄の
迹
(
あと
)
を印し馬琴の声を聞いた地に育ったので、幽明相隔つるといえ、馬琴と硯友社とはいわば
大家
(
おおや
)
と
店子
(
たなこ
)
との関係であった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
留守を頼んで行った
大家
(
おおや
)
の若い
衆
(
しゅ
)
と、そこの子供とが、広い家のなかを、我もの顔にごろごろしていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
あの女が言ってる通り、路地の突当りの木戸を開けて、
大家
(
おおや
)
の
庇
(
ひさし
)
の下を通して貰い、自分の家へ駆け込んで
蚊帳
(
かや
)
を吊って線香を焚いて居たことには間違いありません。
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
國「
親里
(
おやざと
)
を拵えれば
大家
(
おおや
)
でも頼むのでございますが、旦那が親になって上げてはいかゞです」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
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店子
(
たなこ
)
いわく、
向長屋
(
むこうながや
)
の家主は大量なれども、我が
大家
(
おおや
)
の如きは古今無類の
不通
(
ふつう
)
ものなりと。区長いわく、隣村の
小前
(
こまえ
)
はいずれも従順なれども、我が区内の者はとかくに
心得方
(
こころえかた
)
よろしからず、と。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「おめえに眼をかけてくださる
大家
(
おおや
)
の坊っちゃんてえのは誰だ」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
大家
(
おおや
)
さんの質屋にいくんですか。」
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
棺が
小路
(
こうじ
)
を出るころには、町ではもう起きている家はなかった。組合のものが三人、
大家
(
おおや
)
のあるじ、それに父親に荻生さんとがあとについた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
そのくせ、年がら年中、ピイピイの暮らし向き、
店賃
(
たなちん
)
が三つ溜っているが、
大家
(
おおや
)
は人が良いから、あまり文句をいわない。酒量は大したこともないが、煙草は尻から煙が出るほどたしなむ。
随筆銭形平次:13 平次身の上話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
夜は
大家
(
おおや
)
の中庭の縁側に行って話した。戦争の話がいつも出る。二三日前荻生さんから借りた戦争画報を二三冊また
借
(
か
)
してやったが、それについてのいろいろの質問が出る。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
抜けて、
大家
(
おおや
)
さんの家の
庇
(
ひさし
)
の下を通して貰えば直ぐですよ、ピカリと来て大きいのが鳴ると直ぐ、私はもう喧嘩も何も忘れて帰ったんですもの、家へ飛び込むとすぐ、あの大雨がどっと来ましたよ
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
大家
(
おおや
)
か借金取りか、それとも叔母さんか」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“大家”の意味
《名詞》
(たいか)その道で特に優れている人。
(たいか、たいけ)家柄の良い家。
(おおや)貸家の持ち主。家主。
(おおや)(廃語)江戸期に長屋などで家主から借手の世話を任された者。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“大家”で始まる語句
大家内
大家数
大家根
大家先生