“格子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうし74.7%
かうし19.1%
ごうし4.9%
がうし0.4%
カクシ0.4%
コウシ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日の暮れるころには、村の人たちは本陣の前の街道に集まって来て、梅屋の格子こうし先あたりから問屋の石垣いしがきの辺へかけて黒山を築いた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
が和泉屋の戸締りは鐵の藏のやうに嚴重で、土臺下を掘つて入つた形跡がなく、格子かうし一本々々にも、少しのゆるみもありません。
足を拭いていると、帳場格子ごうしにいた会田屋の老主人が、ちらと見て、初めて気がついたように筆を耳にはさんで出てきた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お照さんは歌を二つより持つて来なかつた。今日けふは菊五郎格子がうしの着物も着て来なかつた。お納戸地のあらい井桁の羽織を着て居た。可愛い顔をした人だと今日けふも思つた。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ヒ→ウ(「オトヒト」がオトウト、「ヲヒト」がヲウト、「喚ばひて」がヨバウテ、「酔ひて」がヱウテなど)ク→ウ(「格子カクシ」がカウシ、「口惜しく」がクチヲシウなど)
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)