“石垣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いしがき97.2%
イシガキ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石垣いしがきのあたりには、敵味方の死者がころがった。鼻をつく鮮血せんけつのにおい、いたでに苦しむもののうめきは夜空に風のようにひびいた。
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
日の暮れるころには、村の人たちは本陣の前の街道に集まって来て、梅屋の格子こうし先あたりから問屋の石垣いしがきの辺へかけて黒山を築いた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
石垣イシガキ島の宮良メイラ村には、なびんづうと言ふ洞穴があつて、祭りの日には、此穴から二色人ニイルピトが現れて来ると言はれてゐる。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
沖縄の石垣イシガキ島の宮良メイラ村では、なびんづうの鬼屋オニヤに十三年目毎に這入つて行つて、若衆入りの儀式を挙げる。恐るべき鬼は、時には、親しい懐しい心持ちの鬼でもある。
鬼の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)