“こうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウシ
語句割合
格子39.1%
16.5%
孔子11.4%
嚆矢7.4%
仔牛2.8%
後嗣2.1%
公子1.6%
高士1.4%
交趾1.2%
犢牛0.9%
孝子0.9%
皓歯0.9%
紅紫0.9%
行使0.7%
貢士0.7%
公使0.7%
公私0.7%
甲子0.7%
黄氏0.7%
庚子0.5%
公司0.5%
小牛0.5%
膏脂0.2%
光矢0.2%
公嗣0.2%
厚志0.2%
厚紙0.2%
垢脂0.2%
壙誌0.2%
好嗜0.2%
好詩0.2%
子牛0.2%
寇氏0.2%
広施0.2%
康子0.2%
後肢0.2%
晧糸0.2%
甲士0.2%
甲紙0.2%
皎歯0.2%
皓矢0.2%
硬嘴0.2%
緱氏0.2%
興旨0.2%
蒿矢0.2%
行止0.2%
講師0.2%
鉱滓0.2%
閧死0.2%
降使0.2%
高熾0.2%
鬨死0.2%
黄紙0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
比較的間口の広いその玄関の入口はことごとくほそ格子こうしで仕切られているだけで、唐戸からどだのドアだのの装飾はどこにも見られなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宏大な美しい声と、幅の広い柔かな表現を持った人だ。ほかに望みのある人は『ファウスト』の「黄金きんこうしの歌」などが面白かろう。
彼も孔子こうしならって、述べて作らぬ方針をとったが、しかし、孔子のそれとはたぶんに内容をことにした述而不作のべてつくらずである、司馬遷にとって
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それはかの通俗小説の作家として今ではう忘れられようとしている Paulポオル de Kockコック を以て嚆矢こうし見做みなさなければならぬ。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
優しい眼をした黄と白の斑牛まだらうしが寝そべっていて、可愛い仔牛こうしがいたが、生きた牛のそばにいった事はないし、臆病な私はこわかった。
後嗣こうしはひとりの娘なので、両親は娘のために銀行の使用人の中から実直な青年を選んで娘の婿に取つた。
蝙蝠 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
菊植ゆるまがきまたはかわやの窓の竹格子たけごうしなぞの損じたるをみずから庭の竹藪より竹切来きりきたりて結びつくろふたわむれもまた家をそとなる白馬銀鞍はくばぎんあん公子こうしたちが知る所にあらざるべし。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「さればです。もしあなたが、今の憂いを払わんと思し召すなら、いちどその高士こうし鄭玄ていげんをお訪ねなされては如何かと?」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
舞え! 京都の柔弱兒を驚かせてやれ! 注げ! 酒だ! イスパニアの酒だ! ……安南あんなん交趾こうしから献上した
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
只一つの心当りにしている客機かくざん(宿屋)をやっと見つけ出すとその院内なかへずっと進んだ、すると院内にごろごろしていた犢牛こうしのような野良犬が一番に吠えながら私をとりまく
怪談 (新字新仮名) / 平山蘆江(著)
気がついた秋山要介は、孝子こうしに犬死させたくない、ヨーシ、追いついて後見うしろみしてやろう! 助太刀してやろうと決心し、袴の股立取り上げた途端
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
夜は、君の脱いだ靴の奥へ潜り込んでぐっすり眠るだろう。そのぽけっと猿が、肥った料理人ダクタアの手の平から星へ向って小粒な皓歯こうしいていた。
雛店というと、目の前に描き出されるのは直ちに店一杯真赤な色をしている、その赤い中に、金色もあれば、青色もあり、紫色もあり、白色もあり、紅紫こうし燦爛さんらん、人目をくらまするような感じである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
(考える)だがわしは長い間の役目の経験で知っている。一番安全に役目を果たす方法は、いかなる場合にも文書の文字どおりに行使こうしすることだということを。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
いな、御誓文は、当時すでに実行されて、各藩選出の徴士ちようし貢士こうしが、後年の代議士のやうに国政に参与してゐたのである。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
明治政府めいぢせいふになツてからも、ひさしくお役人やくにん大頭おほあたまに加へられてゐて、頭は古いが馬鹿でなかツたので、一度は歐羅巴えうろツぱ駐剳ちうさつ公使こうしになツたこともある。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
〔譯〕公私こうしは事に在り、又情に在り。事公にして情私なるもの之有り。事私にして情公なるもの之有り。政を爲す者は、宜しく人情事理じり輕重けいぢゆうの處を權衡けんかうして、以て其のちゆうを民に用ふべし。
本年三十二歳、甲子こうしノ年、乙丑いつじゅうノ月、丙寅へいいんノ日、丁卯ていぼうノ時刻に生れました。……が先生、金が入るとか、損するとか、そんな日常茶飯事は、貴筮きぜいに伺う必要はありません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とまれ、孔明の家がらというものは、その叔父だった人といい、また現在呉に仕えている長兄の諸葛瑾しょかつきんといい、彼の妻黄氏こうしの実家といい、当時の名門にちがいなかった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「右喜三二きさじ随筆後昔物語一巻。借好間堂蔵本こうもんどうぞうほんをかり。友人平伯民為予謄写へいはくみんよがためにとうしゃす庚子孟冬こうしもうとう一校。抽斎。」庚子こうしは天保十一年で、抽斎が弘前から江戸に帰った翌年である。平伯民へいはくみんは平井東堂だそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
現にジヨホオルで護謨林ごむりんを経営して居る日本人は三井の二万五千エエカア、三五公司こうし阿久澤あくざわ)の二千町歩をしゆとし、二三百エエカアの小経営者は数十人にのぼ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
そこへまた、なにかみなりのやうに怒鳴どなこえがしたかとおもふと、小牛こうしほどもあるかたこほりかたまりがピユーツとちてきて、真向まつこうからラランのからだをばした。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
呼吸をするたびに、その胸の線がまるで白鳥の胸のやうに豊かにふくらんだ。膏脂こうしが体内に沈澱ちんでんして何か不思議な重さで彼女自身をものうくした。
青いポアン (新字旧仮名) / 神西清(著)
彼女はあしを厚い毛の靴下で包んだ。膏脂こうしれた彼女の皮膚は痛々しく秋風に堪へなかつた。いつか彼女の手のさきには化粧の匂ひが消えずに残りはじめた。
青いポアン (新字旧仮名) / 神西清(著)
電灯の光矢こうしがぶつかって、花火のように音を発して散った。私はこの意味の不明瞭な手品に見入っていた。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
新帝劉禅、あざな公嗣こうし。ときまだ御年は十七歳であったが、父の遺詔を奉じて、よく孔明を敬い、その言を尊んだ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「君の厚志こうしなくば、あに、今日の事あらんや。いまその功を口にべ、労を謝せんとするも、思いきわまって、いわんと欲するも語極まる……」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頷きながら、厚紙こうしくちに当てたまま、しばしは口をきき得ない。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これらの疲労した川筋を通して一年に七千四百万貫の塵芥じんかいを吹き、六十万ごく糞尿ふんにょうて、さらに八億立方しゃくにも余る汚水を吐き出す此の巨大な怪獣の皮腺ひせんかられる垢脂こうしに過ぎないのだから。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
松岡毅軒は「墓誌ノ銘ナキハ例ヲ帰震川きしんせんガ『亡児䎖孫ノ壙誌こうし』『寒花葬志』ニ取レリ。而シテ文ノ簡浄紆余うよナルコトほとんどコレニ過グ。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
新婦の為めに老夫婦は骨肉の父母に非ざるお其上に、年齢も異なり、衣服飲食百般の事に就て思想好嗜こうしの同じからざるは当然の事にして、其異なる所のものをして相互に触れしむるときは
新女大学 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それではいくら佳句かく好詩こうしができたにしても、る当人の愉快はただ二三同好どうこうの評判だけで、その評判を差し引くと、あとに残るものは多量の不安と苦痛に過ぎない事に帰着してしまう。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
細君さいくん不安ふあんなりに同意どういして、その乳しぼりをおいてやることになった。牛舎ぎゅうしゃのほうでは親牛おやうし子牛こうしとをけて運動場うんどうじょうにだしたから、親牛も子牛もともによびあっていてる。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「もと寇氏こうしの子で、寇封こうほうといいます。幼少から父母をうしなったので、わが子同様に養ってきたものです」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例外をなすのは、前にあげた康子こうし薬をおくるの一節のみであろう。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
開いた前肢ぜんしあざけり嘲り、巨躯を掻き、またはたきうつ後肢こうしひれ
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
晧糸こうし水平すいへいに飛んで、発矢はっし! と小娘の頭に刺さった……と見る! 剣鋩けんぼう、かすかに人体をそれて、突き立ったので、仰天した観覧人たちがホッと安堵あんどの胸をなでおろす間もあらばこそ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
親王は金冊金宝きんさつきんほうを授けられ、歳禄さいろく万石まんせき、府には官属を置き、護衛の甲士こうしすくなき者は三千人、多き者は一万九千人に至り、冕服べんぷく車旗しゃき邸第ていだいは、天子にくだること一等、公侯大臣も伏して而して拝謁す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
同じ全羅道内でも南道ではこれを三甲紙こうし乃至ないし六甲紙に分ち、北道では三倍紙乃至八倍紙に分けるのだという。もとより数の増すのは厚さが増すのを意味する。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
黒髪皎歯こうし清麗真珠の如く、艶容えんよう人魚の如き瑠璃子は、その聡明そうめいなる機智きちと、その奔放自由なる所作とを以て、彼女を見、彼女に近づくものを、果して何物に化せしめるであろうか。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
つづいて四剣、五の剣——と皓矢こうし、生けるもののごとく長尾をひき、陽に光り風を起こし、左膳をめがけて槍ぶすまのようにつつんだ……ものの!
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
鉤形かぎがた硬嘴こうし爛々らんらんたるその両眼、微塵みじんゆるがぬ脚爪あしつめの、しっかと岩角がんかくにめりこませて、そしてまた、かいつくろわぬ尾の羽根のかすかな伸び毛のそよぎである。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
『類函』に『伝異志』を引いて唐の天宝中河南緱氏こうし県仙鶴観毎年九月二日の夜道士一人天に登るといって戸を締む、県令張竭忠これを疑いその日二勇者に兵器を以て潜み窺わしむ
馬琴の父は興蔵こうぞうといって松平信成のぶなりの用人であったが、馬琴の幼時死亡した。家は長兄の興旨こうしが継いだが故あって主家を浪人した。しかし馬琴だけは止まって若殿のお相手をしたものである。
戯作者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今に至ってもその辺の土人は兎をらぬと見え、また後漢の劉昆弟子常に五百余人あり、春秋の饗射ごとに桑弧そうこ蒿矢こうしもて兎の首を射、県宰すなわち吏属を率いてこれをたとあり
しんは命を受けて憂懼ゆうくすところを知らず、情誼じょうぎを思えば燕王にそむくに忍びず、勅命を重んずれば私恩を論ずるあたわず、進退両難にして、行止こうしともにかたく、左思右慮さしゆうりょ、心ついに決する能わねば
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
天平の時には開眼師・菩提僧正以下、講師こうし読師どくし輿こしに乗り白蓋びゃくがいをさして入り来たり、「堂幄」に着すとある。また衆僧・沙弥南門より参入して「東西北幄」に着すとある。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
土地の者はただ八幡社と呼んでいるが、じつは武田八幡といって、武田氏の始祖をまつったものらしい、とか。いもじというところは、古い鉱滓こうしなどがころがっている。
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
為高麗国在陣之間敵味方閧死こうし軍兵皆令入仏道也といふ文字がほりつけてあつた。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
としたら、一刻もはやく、降使こうしって、無益な戦いは避くべきではございませんか。そのお使いなら、谷忠兵衛、ただちに、おむねをうけて、羽柴方へ交渉に参りましょう
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のち、太子高熾こうし羣小ぐんしょうためくるしめらるるや、告げて曰く、殿下はただまさに誠をつくして孝敬こうけいに、孳々ししとして民をめぐみたもうべきのみ、万事は天に在り、小人は意をくに足らずと。識見亦高しというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
為高麗国在陣ざいじん之間敵味方鬨死こうし軍兵皆令入仏道也という文字が彫つけてあった。
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「オオ願おう。一同もこれに集まってしゅくと下にいて聞くがいい。そうだ、蕭譲しょうじょうは筆をとって黄紙こうしにそれを書き写せ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)