“公子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうし77.8%
きんこ11.1%
わかだんな11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安く送らん事最々いと/\容易よういわざながら忠相ぬしつら/\かれを見るに貴介きかい公子こうし落胤らくいん似氣にげなく奸佞かんねい面に顯れ居ればこゝろゆるせぬ曲者くせものなりと夫が成立なりたちよりの事柄を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
死刑される当の人は、中納言藤原泰文やすぶみの妻の公子きんこと泰文の末娘の花世はなよ姫で、公子のほうは三十五、花世のほうは十六、どちらも後々のちのちの語草になるような美しい女性だったので
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
詩人啄木ので知られている函館の立待岬たてまちざきから、某夜あるよ二人の男女が投身した。男は山下忠助と云う海産問屋の公子わかだんなで、女はもと函館の花柳界かりゅうかいで知られていた水野よねと云う常磐津ときわずの師匠であった。
妖蛸 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)