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似氣
貰はんと行き見れば年が年中
物爭ひ一つなしたる事もなき家には
似氣なく親と子がさも
不快氣なる
面地して然も
泪を
安く送らん事
最々容易の
業ながら忠相ぬしつら/\
渠を見るに
貴介公子の
落胤に
似氣なく
奸佞面に顯れ居れば
意許せぬ
曲者なりと夫が
成立よりの事柄を
成故に汝死す共云べからず其子固く父の命を
守官吏火を以て其
體を
燒種々責問と雖も
終に言ずして死すと云夫と是とは變れども
陸尺七右衞門は
卑賤者に
似氣なく
豪侠にして
義を