“料理人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
コック41.7%
れうりにん16.7%
いたば8.3%
クック8.3%
コツク8.3%
クツク4.2%
いたまえ4.2%
りょうりにん4.2%
ダクタア4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伯父さん、あなたは料理部屋へいって、今夜北京ペキン亭からきている料理人コックを一人も逃がさないで下さい、そのうちの左利きの男が犯人です。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
……次手ついでに、おなじ金澤かなざはまち旅宿りよしゆくの、料理人れうりにんいたのであるが、河蝉かはせみもちおそれない。むしらないといつてもい。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おせい様、わたしは久助の庖丁ほうちょうが大好きなのです。ねえ、おせい様、あいつを磯屋の料理人いたばによこしてくれませんかねえ」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私は自分の眼にうつつた彼女の不思議な落ちつきやうと、とても底の知れない猫つかぶりに、あきれ返つて、ぼんやり突つ立つてゐた。そのとき料理人クックが這入つて來た。
而して驚かされた乳酪のかたまりが椅子の上からすべり下り、料理人コツクが細かに玉葱の庖丁を刻み、なまけたソフアの物思が軟かに温かい欠伸をつく。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しばらくのあひだまつた法廷ほふていうへしたへの大騷おほさわぎでした。福鼠ふくねずみしてしまひ、みんながふたゝ落着おちついたときまでに、料理人クツク行方ゆきがたれずなりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「いくら部屋住みでも、料理人いたまえの娘っ子を相手に、色の恋のとぬかしていると知ったら、さぞ喜ぶだろうなあ。おめえは下女奉公か、おででこ芝居にでも出ていりゃあちょうどいいのだ」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
夜は、君の脱いだ靴の奥へ潜り込んでぐっすり眠るだろう。そのぽけっと猿が、肥った料理人ダクタアの手の平から星へ向って小粒な皓歯こうしいていた。