料理人コック)” の例文
伯父さん、あなたは料理部屋へいって、今夜北京ペキン亭からきている料理人コックを一人も逃がさないで下さい、そのうちの左利きの男が犯人です。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
何か取りそうだなというような目付をされると、一つ取ってやろうかなという気になる。今日の事等ことなど畢竟つまり料理人コックが悪いんだ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「ダーリンさんの言い付けで……ダーリンさんは料理人コック長さんです。地下室から若様やレギイネ先生のお食事を、運んでまいりましたのです」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
おんなじでんでマドリッドへ来るやつてを求めてこの旅館の料理人コックに私はなったのである。そして機会を待ったのである。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『なんといふ不心得者だらう、勘弁はならない。支那人の料理人コックの言つたやうにして、らしてやらなければ。』
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
みな子は老料理人コックの物語がおわると、両眼に一ぱい涙をためながらこう言った。すると老料理人は
秘密 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
仕入れるか、わしはちゃんと知っておる。あの碌でなしの料理人コックめがフランス人に教わりゃあがってね、猫を買ってきて、そいつの皮をいで兎の代りに食卓へ出しゃあがるのさ。
すでにキャゼリン嬢は太子の後をって次の便船ベルゲンランド号をもって桑港サンフランシスコへ旅立ち、印度から来た料理人コック、従僕らも一足先に帰国して
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
私の負傷は軽かったので疲労つかれた足を引きずり引きずり、汽船の料理人コック部屋へはいり込んで深い眠りに墜ちてしまった。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
洗面台から水を流して、料理部屋で、料理人コックが溝口から流れ出るのを受取うけとって逃げようと計画してあったのですね
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そしてこの料理人コックの話では、豚のお尻の肉を、庖丁で削りとつて、その切りとつた痕に、土を塗つてをけば、翌日ちやんと、もとどほり肉があがつてゐるといふことでした。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
お島も料理人コックも馳け付けた。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
料理人コック、掃除人の末に至るまで、ことごとく男ばかり、女は一人もいない。そして極度に経費の節減を図っていられる。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
料理人コックとして卿らが雇い入れた張という支那の青年に眼を離さない方がよいだろうと敢て僕は諸君に警告する……
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「食堂の用意ができたそうです、今夜は北京ペキン亭から腕利の料理人コックを呼んできて、やしきで料理させた純粋の北京ペキン料理を御馳走いたします。さあ、どうぞお席へ」
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
豚飼の男のお友達に、支那人の料理人コックがをりました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
料理人コックが言った。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「どうして料理人コックなんかのご機嫌をああして執らなければならないのであろう?」これが私には不思議でした。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
また王宮から太子専用の料理人コックやそのほか二、三人の下働きの従僕たちも日本へ着いたばかりの時分で
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
料理人コックもボーイも支那人だね……屹度きっと主人も支那人だろう」
広東葱 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)