“コック”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:こっく
語句割合
料理人47.6%
料理番19.0%
料理女4.8%
龍口栓4.8%
厨丁4.8%
司厨4.8%
庖丁4.8%
料理4.8%
活栓4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何か取りそうだなというような目付をされると、一つ取ってやろうかなという気になる。今日の事等ことなど畢竟つまり料理人コックが悪いんだ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ちょいちょい奢侈が頭をもたげて、相当腕ききの料理番コックを雇ったり、オランダ渡りの薄手のシャツを身につけるようになった。
さて料理女コックのキングさんにちょっとききたいが、あのキングさんあんたは、とても高い爆音に目をさまされたと云ったが、これは最初の一弾が、次の爆音よりも大きかったと云うことかね?
「その女とそれから、料理女コックのキングさんと云うのと二人だそうです」
私はその瓶を片手に持ったまま、室の隅に飛んで行って、そこに取り付けてある手洗場の水でゆすぎ上げて、指紋を残さないように龍口栓コックの周囲まで洗い浄めた。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから私は気が付いて、あの向うの二等病室づきの手洗い場に行ってみましたが、手洗い場の龍口栓コックは十分に締まっていない上に、床のタイルの上に水滴がおびただしくこぼれておりました。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それが、今まで自分の注意に上らなかったのは、恐らく周囲の給仕にまぎれて、無意識にカッフェの厨丁コックか何かと思いこんでいたからであろう。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
十七人の労働者と、二人の士官と、二人の司厨コックが、ピークに、「勝手に」飛び込んだ。
労働者の居ない船 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
殊に一度波多君が、雅叙園を御馳走してくれた時には、給仕に便所は何処だといたら、料理場の流しへしろと云う。実際又其処には私よりも先に、油じみた庖丁コックが一人、ちゃんと先例を示している。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「君、すまないがね、料理コック部屋へいって、水の流れでる溝口へ網を張っていてくれたまえ」
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
中には活栓コックで細めた瓦斯がすの火が明るくなったり暗くなったりしている。片隅の方に給仕の少年が坐って居眠りをしていたが、慌ただしく立って、火を明るくして、客の外套がいとうを脱ぐ手伝いをした。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)