貢士こうし)” の例文
そうして、各府、各藩、各県から、貢士こうしを出すという制度であるから、封建と郡県とまじりあった政体であったことを示している。
いな、御誓文は、当時すでに実行されて、各藩選出の徴士ちようし貢士こうしが、後年の代議士のやうに国政に参与してゐたのである。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
時はあだかも徳川将軍の処分について諸侯貢士こうしの意見を徴せられたという後のころにあたる。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「各府、各藩、各県は、それぞれ、貢士こうしを出して議員とする。議事の制度を立てたのは、世論を公けにとりあげて議する政治を実行するためである。」
「各府、各藩、各県、皆な貢士こうしを出し、議員とす、議事の制を立つるは、与論公議を執る所以なり。」