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紅紫
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こうし
ふりがな文庫
“
紅紫
(
こうし
)” の例文
素通りした人の多かったのも無理はありませんが、実はその
暖簾
(
のれん
)
の陰にこそ、
紅紫
(
こうし
)
とりどりの女の歴史が、画かれてあったのであります。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
雛店というと、目の前に描き出されるのは直ちに店一杯真赤な色をしている、その赤い中に、金色もあれば、青色もあり、紫色もあり、白色もあり、
紅紫
(
こうし
)
燦爛
(
さんらん
)
、人目を
眩
(
くらま
)
するような感じである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
林の
端
(
はず
)
れは広い
草原
(
くさはら
)
になっていた。そこに十坪位の小さい池があってきれいな水を
湛
(
たた
)
えていたが、その池の
縁
(
へり
)
にも
紅紫
(
こうし
)
とりどりの躑躅や皐月の花があった。憲一はその池の
縁
(
へり
)
へ往って腰をかけた。
藤の瓔珞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
此
(
こ
)
の
色
(
いろ
)
三つを
重
(
かさ
)
ねて、ひた/\と
映
(
うつ
)
つて、
藍
(
あゐ
)
を
浮
(
うか
)
べ、
緑
(
みどり
)
を
潜
(
ひそ
)
め、
紅
(
くれなゐ
)
を
溶
(
と
)
かして、
寄
(
よ
)
る
波
(
なみ
)
や、
返
(
かへ
)
す
風
(
かぜ
)
に、
紅紫
(
こうし
)
千
輪
(
りん
)
の
花
(
はな
)
忽
(
たちま
)
ち
敷
(
し
)
き、
藍碧万顆
(
らんぺきばんくわ
)
の
星
(
ほし
)
倐
(
たちま
)
ち
開
(
ひら
)
いて、
颯
(
さつ
)
と
流
(
なが
)
るゝ七
彩
(
さい
)
の
虹
(
にじ
)
の
末
(
すゑ
)
を
湖心
(
こしん
)
最
(
もつと
)
も
深
(
ふか
)
き
処
(
ところ
)
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“紅紫”の意味
《名詞》
紅と紫色。美しい色彩の例え。
(出典:Wiktionary)
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
紫
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
“紅紫”で始まる語句
紅紫繚乱
紅紫色
紅紫白黄
紅紫黄白