“広袤”のいろいろな読み方と例文
旧字:廣袤
読み方割合
こうぼう78.9%
こうばう5.3%
くわうぼう5.3%
こうほう5.3%
ひろさ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例えば雪嶺附近や鶴長項、黄土岩附近のものは、二千米を下らない高さで広袤こうぼう十二キロにもわたっていて、斯様かようなものがなお他にも二、三ある。
高原 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
したがつて越後と上野の国界とすべき所もさだまり、利根とね山奥の広袤こうばう概算がいさんするを得たり、此上は上越二国の間によこたはれる利根とねの山脈に攀登はんとうし、国界をさだめて之を通過つうくわ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
白河の関址と申すところは、一の広袤くわうぼうある丘陵を成し、樹木鬱蒼うつさうとして、古来斧斤ふきんを入れざるものあり、巨大なる山桜のさるをがせを垂れたるもの、花の頃ぞさこそと思はれ申候。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
正三の眼には、いつも見馴みなれている日本地図が浮んだ。広袤こうほうはてしない太平洋のはてに、はじめ日本列島は小さな点々として映る。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
次に現場の踏査に移り、慎重に視察した揚句、署長にそう言って屍体のあった周囲まわり二メートル平方の広袤ひろさを、充分に灰をふるわせた。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)