“広漠”のいろいろな読み方と例文
旧字:廣漠
読み方割合
こうばく96.7%
ひろびろ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるひはだいなる夜泊やはくの船の林なすほばしらあいだに満月を浮ばしめ、その広漠こうばくたる空に一点あるかなきかの時鳥ほととぎす、または一列の雁影がんえいを以てせよ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
満洲の広漠こうばくたる野には、遅い月が昇ったと見えて、あたりが明るくなって、ガラス窓の外は既にその光を受けていた。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
広漠ひろびろとした耕地一帯をうるおす、灌漑かんがい用の川だったので、上流からは菜の葉や大根の葉や、藁屑わらくずなどが流れて来ていましたが、どうでしょう、流れて来たそれらの葉や藁屑が
怪しの者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)