“攀登”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よじのぼ69.6%
はんとう8.7%
よぢのぼ8.7%
はんと4.3%
ばんと4.3%
ばんとう4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その薦包こもづつみの固い山を攀登よじのぼって暗い天井の方へ突進して行くと、藁のにおいがふと興奮をそそる。見下ろす足許は深い谷底になっていた。
昔の店 (新字新仮名) / 原民喜(著)
したがつて越後と上野の国界とすべき所もさだまり、利根とね山奥の広袤こうばう概算がいさんするを得たり、此上は上越二国の間によこたはれる利根とねの山脈に攀登はんとうし、国界をさだめて之を通過つうくわ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
なぜ露台なぞを攀登よぢのぼって来られたんです。しかも今夜の如きは、危険にも屈せず二度までも侵入していらした。此処に何か非常に重大な御用件がおありになるものと見えますな
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
つなおろして岩角を攀登はんとし、千辛万苦つゐに井戸沢山脈の頂上てうじやういたる、頂上に一小窪あり、涓滴けんてきの水あつまりてながれをなす、衆はじめて蘇生そせいの想をなし、めしかしぐを得たり、はからざりき雲霧漸次にきた
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
一見人工をくわへたる文珠菩薩に髣髴はうふつせり、かたはらに一大古松あり、うつとして此文珠いわへり、丘を攀登ばんとして岩下にちかづかんとするも嶮崖けんがい頗甚し、小西君および余の二人奮発ふんぱつ一番衆に先つてのぼ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
早朝さうてう出立、尾瀬おせの大原野を経過けいくわし燧山麓にいたる、目的とする所の尾瀬沼は眼眸がんばうり来らず、燧山麓一帯の山脈よこたはれるを以て、之を経過けいくわすれば沼にいたるをるならんとさつし、又険山を攀登ばんとう
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)