“頂上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てっぺん25.0%
ちょうじょう21.4%
てつぺん14.3%
てうじやう8.9%
いただき8.9%
ちやうじやう7.1%
ちようじよう5.4%
いたゞき1.8%
ちやうじよう1.8%
てうじよう1.8%
とまり1.8%
ソラ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みんなは胸をおどらせて山の頂上てっぺんにやって行きました。猿はもう赤い蝋燭を木の枝にくくりつけてみんなの来るのを待っていました。
赤い蝋燭 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
牧場ぼくじょうのうしろはゆるいおかになって、その黒いたいらな頂上ちょうじょうは、北の大熊星おおくまぼしの下に、ぼんやりふだんよりもひくく、つらなって見えました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
この娘さんをあくまでも征服し背後の梢の頂上てつぺんに烏のやうに、とまつてゐて、自由自在にこの娘さんの、初心うぶな感情を操つてゐたならば
味瓜畑 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
けれども鼻唄はなうたまじりに頂上てうじやう目指めざしてるラランも、ひとりぼつちになると、やつとつかれがてきた。鼻唄はなうたもくしゃみになつてしまつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
夜待よまちと言って、夜中、山に籠って猪を撃つことがありますが、それに行っていると、もう夜明けに近いと思うころに、山の頂上いただきの方で
北国の人 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
しかしながら今日こんにち金解禁きんかいきんによつて爲替相場かはせさいばすで頂上ちやうじやうまで騰貴とうきをしたのであるから、爲替相場かはせさうばあがため經濟界けいざいかい不景氣ふけいきすで過去くわこ事實じじつになつたとてよろしいのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
九州きゆうしゆう山陰さんいん山陽地方さんようちほう畿内諸國きないしよこくやまひくいので暖帶林だんたいりん上部界じようぶかい上部じようぶはすべて頂上ちようじようまでこのたいぞくし、四國しこくでは六千五百尺ろくせんごひやくしやくのところをさかひとし
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
翼をやにの上につべし、我等頂上いたゞきを棄て岸を楯とし、汝たゞひとりにてよく我等を凌ぐや否やをみん 一一五—一一七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
長居ながゐをして御世話おせわさまにつたは、申わけがありませぬ、いやでらぬ田舍いなかへはかへらねばならず、なさけのあろうとおも貴孃あなたがそのやうにすてゝくだされば、いよ/\なか面白おもしろくないの頂上ちやうじよう
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かげにまわりてはうち書生しよせいがと安々やす/\こなされて、御玄關番おげんくわんばん同樣どうやうにいはれること馬鹿ばからしさの頂上てうじようなれば、これのみにてもりつかれぬ價値ねうちはたしかなるに、しかも此家このやたちはなれにくゝ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その頃下女の給金は衣裳いしょう此方こちらもちの年に十八円位が頂上とまりです。然し、私は奥様のお古か何かで着せて頂いて、その外は相応な晴衣の御宛行あてがいという約束きめに願って出ました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
短歌の方でも、病者・死人の為の祈願の歌や、挽歌の中に、屋根の頂上ソラや、蔦根ツナネ(つな・かげ)・柱などを詠んでゐるのは、大殿祭・新室寿の詞章の系統の末である。