頂上てうじやう)” の例文
けれども鼻唄はなうたまじりに頂上てうじやう目指めざしてるラランも、ひとりぼつちになると、やつとつかれがてきた。鼻唄はなうたもくしゃみになつてしまつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
それから瓢簟山ひようたんやま頂上てうじやうおいて、埴輪土偶はにわどぐうを二發見はつけんした關係くわんけいから、四ヶしよ隆起りうきせる山頂さんてうもつて、古墳こふんではいかといふ疑問ぎもんしやうじ、その隆起りうきせる山頂さんてう
鐵檻てつおりくるま出入口でいりぐちは、不思議ふしぎにも車室しやしつ頂上てうじやうまうけられて、鐵梯てつていつたつて屋根やねから出入でいりするやうになつてる。
あいちやんはやはらかいこずゑけて、其首そのくびみ、半圓はんゑんえがきながらたくみに青葉あをばなかもぐらうとしました、あいちやんは此時このときまで、たゞ頂上てうじやうにのみあるものだとおもつてゐました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
つなおろして岩角を攀登はんとし、千辛万苦つゐに井戸沢山脈の頂上てうじやういたる、頂上に一小窪あり、涓滴けんてきの水あつまりてながれをなす、衆はじめて蘇生そせいの想をなし、めしかしぐを得たり、はからざりき雲霧漸次にきた
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
わるいラランもすこしばかりさびしくなつてきた。今度こんどこそはらつてきた。すると突然とつぜん、ヱヴェレストの頂上てうじやうからおほきなこえ怒鳴どなるものがあつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
その頂上てうじやうにはふるむかしから、大理石だいりせきのやうにかたくて真白ましろゆきこほりついてゐて、かべのやうにそゝりつ、そこまで、まだ誰一人だれひとりのぼつたものがない。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)