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てうじやう
愛ちやんは
軟かい
梢を
押し
分けて、
其首を
突ッ
込み、
半圓を
描きながら
巧みに
青葉の
中に
濳らうとしました、
愛ちやんは
此時まで、
木の
葉は
只樹の
頂上にのみあるものだと
思つてゐました
綱を
卸して岩角を
攀登し、千辛万苦
遂に井戸沢山脈の
頂上に
到る、頂上に一小窪あり、
涓滴の水
集りて
流をなす、衆
初めて
蘇生の想をなし、
飯を
炊ぐを得たり、
且つ
図らざりき雲霧漸次に
霽れ
来り
悪いラランも
少しばかり
寂しくなつてきた。
今度こそ
腹も
減つてきた。すると
突然、ヱヴェレストの
頂上から
大きな
聲で
怒鳴るものがあつた。