“てっぺん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:テッペン
語句割合
天辺36.4%
頂辺30.9%
頂上12.7%
天頂10.9%
鉄片2.7%
1.8%
頂天1.8%
頂点1.8%
巓辺0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幇間たいこもちが先へ廻って、あの五重の塔の天辺てっぺんへ上って、わなわな震えながら雲雀笛ひばりぶえをピイ、はどうです。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私にはそれが何の意味だか解りませんでしたが、別に聞き返す気も起らずに、とうとう天辺てっぺんまでのぼりました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ヌット雲表うんぴょう突立つったつ高山の頂辺てっぺんの地震、左程の振動でもないが、余りい気持のものでもない。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
曲者は蝋燭を吹消さずに逃去りしと見え燭台の頂辺てっぺん氷柱つらゝの如く垂れたる燭涙しょくるいは黒き汚れの色を帯ぶ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
と、その紀念碑の裏に廻った。こちらは足の掛りもないほど急で、頂上てっぺんから下を見ると眼も眩むばかり幾十万丈とも知れぬ深さだ。
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
そのとうは、梯子はしごければ、出口でぐちく、ただ頂上てっぺんに、ちいさなまどが一つあるぎりでした。
「わッしょい、わッしょいッ」と、背の高い、その電柱の天頂てっぺんまで、人技とは思われぬ速さで、よじのぼっていった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ただ一人、あまり上手ではない浪花節を、頭の天頂てっぺんからでるような声でうたっている客があるきりだった。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まゆとそれから濃い眸子ひとみ、それが眼に浮ぶと、蒼白あおしろい額や頬は、磁石じしゃくに吸いつけられる鉄片てっぺんの速度で、すぐその周囲まわりに反映した。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは、竹槍たけやりや、たまたま海岸かいがんげられた難破船なんぱせんいている、鉄片てっぺんつくられたつるぎのようなものでありました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
肉皿アントレにはつぐみを差し上げようと思っているのですが、実はその鶫なるものはまだ糸杉シープレスてっぺんの巣の中で眠っているのです、なにしろね、鶫なんてやつは目覚めざといからこうやって、子守歌でも聴かせて、ぐっすり眠らせておこうと思うのです」
そして今も言うとおり、ここはちょうどこの山のてっぺん近くになっていたとみえて、かなりの高度もあれば、相当に広闊な平坦地にもなっていたが、山全体には闊葉樹が繁茂し、今登ってきた小径の両側に、橄欖樹かんらんじゅ参差しんし交錯して、脚下に海は横たわりながら、眺望が一切利かないのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
ただし、潜水兜せんすいかぶととちがっているのは、その頂天てっぺんのところに、赤い一本の触角しょくかくのようなものが出ていて、これがたえず、ぷりぷりといや顫動せんどうをつづけているのだ。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「場所もあろうに、頭の頂天てっぺんに孔を空けられて、それでいて抵抗も苦悶もした様子がないなんて——。こんな判らずずくめの事件には、ひょっとすると、極くつまらない所に解決点があるのかも判らない。時に君は、手口に何か特徴を発見したかね?」
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それがあまり高過ぎるので、肩から先を前の方へ突き出して、窮屈に仰向あおむかなくては頂点てっぺんまで見上げる訳に行かなかった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
素晴すばらしく見晴みはらしのよいおおきないわ頂点てっぺん
法華ほっけり固まりが夢中に太鼓をたたくようにやって御覧なさい。頭の巓辺てっぺんから足の爪先までがことごとく公案で充実したとき、俄然がぜんとして新天地が現前するのでございます」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)