“てんちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天聴33.3%
天寵16.7%
天朝16.7%
天長16.7%
天頂16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるに今日、殿には、恭順をとなえて寺を出で給わず、それもそのお心が、天聴てんちょうにとどいているならまだしものこと、そうでもないのに、ひとり何を守ろうとなさるのか。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おんあるじは必ず我等のために、御加護おんかごを賜わるのに違いない。第一なたらのとらわれたと云うのは、天寵てんちょうの厚い証拠ではないか? 彼等は皆云い合せたように、こう確信していたのである。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「天誅組」は天忠組である、天朝てんちょうへ忠義を尽す義士たちの寄合いである。そうして机竜之助は、かの新徴組から新撰組にまで、腕を貸した男である。
さきごろの天長てんちょう祝日に町内の青年団から避難者に対して戸毎に菊の花を分配してくれた時にも、その厚意を感謝しながらも、花束のままで庭の土に挿し込んで置くに過ぎなかった。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いまはすっかり青ぞらにかわったその天頂てんちょうから四方の青白い天末てんまつまでいちめんはられたインドラのスペクトルせいの網、その繊維せんい蜘蛛くものより細く、その組織そしき菌糸きんしより緻密ちみつ
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)