“眸子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとみ88.2%
ぼうし7.8%
まなざし2.0%
まなじり2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何事か頭にひらめいて来たらしい。その眸子ひとみじっと、眼下に突出している岬のあたりをみつめ、右手の指は鉄の柵をせわしく叩きだした。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
雪白の冷たい石龕せきがんの内に急に灯がともされたように、耳朶は見る見る上気して、紅玉色に透り、漆黒しっこく眸子ぼうしは妖しい潤いに光って来る。
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)
忠秋はするどい眸子まなざしでこちらをねめつけながら
足軽奉公 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そのまゆは長くこまやかに、ねむれる眸子まなじり凛如りんじょとして、正しく結びたるくちびるは、夢中も放心せざる渠が意気の俊爽しゅんそうなるを語れり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)