“昵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なじ50.0%
じっ27.3%
ぢつ9.1%
なず9.1%
したし4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして泊りつけの日本橋の宿屋の代りに、ここの二階にいることになってから、笹村は三度三度のまずい飯も多少舌になじんで来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
何事か頭にひらめいて来たらしい。その眸子ひとみじっと、眼下に突出している岬のあたりをみつめ、右手の指は鉄の柵をせわしく叩きだした。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
なに俺は、側でぢつと居眠の練習さ。スルト沙漠先生、ヒヨロ/\と立つて、ガラス窓をあけたと思ひ給へ。丁度、昨夜は十五日だ、満月さ。
俺の記 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)
仕事は少しずつ捗取はかどって来た。進行するにつれて原文になずんでも来たし、訂正のこつ自然ひとりでに会得されて来た。作そのものにも興味が出て来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
樗園と艮斎とは、少時同く柔術を松宮柳囿りういうに学び、したしむこと兄弟の如くであつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)