原勝郎（はらかつろう）

1871.04.15 〜 1924.01.12

著者としての作品一覧

足利時代を論ず（旧字旧仮名）
読書目安時間：約17分
足利時代が多くの歴史家からして極めて冷淡な待遇を受け、單に王室の式微なりし時代、將た倫常壞頽の時代とのみ目せられて、甚無造作に片付けられて居つたのは、由來久いことである。されば若し …

吾妻鏡の性質及其史料としての価値（旧字旧仮名）
読書目安時間：約22分
吾妻鏡が鎌倉時代史の貴重なる史料なることは苟も史學に志ある者の知悉する所たり、若し未同書に接せざる人あらば史學會雜誌第一號に掲げたる星野博士の同書解題をよみて後同書を一讀せられよ、 …

鎌倉時代の布教と当時の交通（旧字旧仮名）
読書目安時間：約30分
佛教が始めて我國に渡來してから、六百餘年を經て所謂鎌倉時代に入り、淨土宗、日蓮宗、淨土眞宗、時宗、それに教外別傳の禪宗を加へて、總計五ツの新宗派が前後六七十年の間に引續いて起つたの …

貢院の春（旧字旧仮名）
読書目安時間：約12分
大正三年の春南海よりの歸へるさに支那内地を一瞥せばやと思ひ立ち、上海の淹留中には一夜泊りにて、杭州に遊び、噂にのみは年久しく耳馴れし西湖の風光をまのあたり眺め、更に上海よりして陸路 …

鞦韆考（旧字旧仮名）
読書目安時間：約16分
鞦韆は漢字で綴ればこそむつかしくなるが、遊戯としては極めて簡單で、何人でもたやすく思ひつきさうな種類のものである。されば其源流を究めるなどは嗚呼の沙汰に近いかも知れない。然るに無造 …

日本史上の奥州（旧字旧仮名）
読書目安時間：約27分
抑も奧州地方は、多くの場合に於て出羽と併稱し、奧羽と云ひならされて居るのであるけれど、しかし日本海を負ふ所の出羽と、太平洋に面して居る奧州とは、歴史上必ずしも一概に論じ難い點が多い …

東山時代における一縉紳の生活（新字新仮名）
読書目安時間：約2時間19分
予がここに東山時代における一縉紳の生活を叙せんとするのは、その縉紳の生涯を伝えることを、主なる目的としてのことではない。また代表的な縉紳を見出すことが至って困難であって見れば、一人 …