鎌倉時代の布教と当時の交通かまくらじだいのふきょうととうじのこうつう
佛教が始めて我國に渡來してから、六百餘年を經て所謂鎌倉時代に入り、淨土宗、日蓮宗、淨土眞宗、時宗、それに教外別傳の禪宗を加へて、總計五ツの新宗派が前後六七十年の間に引續いて起つたのは、我國宗教史上の偉觀とすべきものであつて、予は之を本邦の宗 …