幸徳秋水（こうとくしゅうすい）
1871.11.05 〜 1911.01.24
著者としての作品一覧
死刑の前（新字新仮名）
読書目安時間：約23分
第一章死生 第二章運命 第三章道徳—罪悪 第四章半生の回顧 第五章獄中の回顧 第一章死生わたくしは、死刑に処せらるべく、いま東京監獄の一室に拘禁されている。 ああ、死刑！世にある人 …
死生（新字新仮名）
読書目安時間：約20分
私は死刑に処せらるべく、今東京監獄の一室に拘禁せられて居る。 嗚呼死刑！世に在る人々に取っては、是れ程忌わしく恐ろしい言葉はあるまい、いくら新聞では見、物の本では読んで居ても、まさ …
ドレフュー大疑獄とエミール・ゾーラ（新字新仮名）
読書目安時間：約2分
近時世界の耳目を聳動せる仏国ドレフューの大疑獄は軍政が社会人心を腐敗せしむる較著なる例証也。 見よ其裁判の曖昧なる其処分の乱暴なる、其間に起れる流説の奇怪にして醜悪なる、世人をして …
筆のしづく（新字旧仮名）
読書目安時間：約12分
近日何ぞ傷心の事多きや、緑雨は窮死し、枯川は絏紲の人となる、風日暖にして木々の梢緑なる此頃の景色にも、我は中心転た寂寞の情に堪へず、意強き人は女々しと笑はん、我は到底情を矯むるの力 …
文士としての兆民先生（新字新仮名）
読書目安時間：約7分
官吏、教師、商人としての兆民先生は、必ずしも企及すべからざる者ではない。議員、新聞記者としての兆民先生も、亦世間其匹を見出すことも出来るであろう。唯り文士としての兆民先生其人に至っ …
翻訳の苦心（新字旧仮名）
読書目安時間：約11分
翻訳で文名を売る位ひズルいことはない、他人の思想で、他人の文章で、左から横に書たものを、右から堅に器械的に引直すだけの労だらう、電話機や、写字生と大して相違する所はない、と語る人が …
翻訳者としての作品一覧
共産党宣言（旧字旧仮名）
読書目安時間：約1時間12分
この日本譯は、最初、第三章を除いて、週刊『平民新聞』第五十三號（明治三十七年十一月十三日發行）に載せられたところ、忽ち秩序壞亂として起訴され、裁判の結果、關係者はそれぞれ罰金に處せ …