岩本素白
1883.08.17 〜 1961.10.02
著者としての作品一覧
雨の宿(新字新仮名)
読書目安時間:約5分
久し振りで京都の秋を観ようと、十月十五日の朝東京駅を発つ時、偶然会った山内義雄さんから、お宿はと聞かれて、実は志す家はあるが通知もしてないことをいうと、それでは万一の場合にと、名刺 …
読書目安時間:約5分
久し振りで京都の秋を観ようと、十月十五日の朝東京駅を発つ時、偶然会った山内義雄さんから、お宿はと聞かれて、実は志す家はあるが通知もしてないことをいうと、それでは万一の場合にと、名刺 …
鰯(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
越生と書いておごせという。埼玉も西の方の、山へ寄った小さな町である。近くに梅の名所があるので、近年は人も知って新月ヶ瀬などというが、それ程の所でもない。然し梅の咲く頃、坂戸の町から …
読書目安時間:約2分
越生と書いておごせという。埼玉も西の方の、山へ寄った小さな町である。近くに梅の名所があるので、近年は人も知って新月ヶ瀬などというが、それ程の所でもない。然し梅の咲く頃、坂戸の町から …
菓子の譜(新字旧仮名)
読書目安時間:約3分
いま生きて居れば、すくなくとも百ちかい年の人であらう。或は百を踰える年なのかも知れない。明治時代の海軍の軍医である。その頃の軍艦といふものは、厳めしくはあるが同時に美しいもので、そ …
読書目安時間:約3分
いま生きて居れば、すくなくとも百ちかい年の人であらう。或は百を踰える年なのかも知れない。明治時代の海軍の軍医である。その頃の軍艦といふものは、厳めしくはあるが同時に美しいもので、そ …
こがらし:――南駅余情――(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
こがらし、筑波おろし、そういう言葉を明治中期の東京の少年達は早くから知って居た。そうして其の言葉を、自分達の書くものの中などにも使って居た。それは寒さが今よりも早く来たし、衣料も今 …
読書目安時間:約6分
こがらし、筑波おろし、そういう言葉を明治中期の東京の少年達は早くから知って居た。そうして其の言葉を、自分達の書くものの中などにも使って居た。それは寒さが今よりも早く来たし、衣料も今 …
寺町(新字新仮名)
読書目安時間:約5分
樹の多い山の手の初夏の景色ほど美しいものはない。始めは樹々の若芽が、黒々とした枝の上に緑の点を打って、遠く見ると匂いやかに煙って居るが、その細かい点が日ごとに大きくなって、やがて一 …
読書目安時間:約5分
樹の多い山の手の初夏の景色ほど美しいものはない。始めは樹々の若芽が、黒々とした枝の上に緑の点を打って、遠く見ると匂いやかに煙って居るが、その細かい点が日ごとに大きくなって、やがて一 …
野の墓(新字旧仮名)
読書目安時間:約5分
流離のうちに秋が来た。まだ彼岸だといふのに、ある朝、合服を着て往来へ出たら、日蔭の片側が寒くて、われ知らず日の当る方を歩いて居た。やはり信濃路だなと思つた。毎朝見る姨捨山の姿がくつ …
読書目安時間:約5分
流離のうちに秋が来た。まだ彼岸だといふのに、ある朝、合服を着て往来へ出たら、日蔭の片側が寒くて、われ知らず日の当る方を歩いて居た。やはり信濃路だなと思つた。毎朝見る姨捨山の姿がくつ …
六日月(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
朝早く一乗寺村を歩いて、それから秋晴の八瀬大原、帰りに鞍馬へ登って山端の駅まで戻って来ると、折から小春日の夕日を受けた叡山が、ぽか/\と如何にも暖かそうな色をして居るので、つい誘わ …
読書目安時間:約6分
朝早く一乗寺村を歩いて、それから秋晴の八瀬大原、帰りに鞍馬へ登って山端の駅まで戻って来ると、折から小春日の夕日を受けた叡山が、ぽか/\と如何にも暖かそうな色をして居るので、つい誘わ …
“岩本素白”について
岩本 素白(いわもと そはく 、1883年(明治16年)8月17日 - 1961年(昭和36年)10月2日)は、国文学者、随筆家。本名は堅一(けんいち)
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“岩本素白”と年代が近い著者
きょうが命日(2月4日)
ロバート・フィリモア(1885年)
今月で生誕X十年
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
平山千代子(生誕100年)
今年で没後X百年
大町桂月(没後100年)
富ノ沢麟太郎(没後100年)
細井和喜蔵(没後100年)
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富永太郎(没後100年)
エリザベス、アンナ・ゴルドン(没後100年)
徳永保之助(没後100年)
後藤謙太郎(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)