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昵
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じっ
ふりがな文庫
“
昵
(
じっ
)” の例文
何事か頭に
閃
(
ひら
)
めいて来たらしい。その
眸子
(
ひとみ
)
は
昵
(
じっ
)
と、眼下に突出している岬のあたりを
覓
(
みつ
)
め、右手の指は鉄の柵を
急
(
せわ
)
しく叩きだした。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
動かずにいる体が少し寒さを感じて来た頃、心あてに
昵
(
じっ
)
と見詰めていた方向から、水桶を重そうに背負った男の姿がにじみ出した。
木曽駒と甲斐駒
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
この音のない天地を、小さな子供の努力でありながら、掻き乱したい。眠ることの出来ない孤独の我が心を、
昵
(
じっ
)
として淋しくしているだけの忍耐が出来なかった。
感覚の回生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と語り了って主人は私の顔を
昵
(
じっ
)
と見詰めた。
二人のセルヴィヤ人
(新字新仮名)
/
辰野隆
(著)
私は、手を上げて
逐
(
お
)
うのも
物憂
(
ものう
)
かった。自然に逃げて行くのを
待
(
まっ
)
ていると、烏は
昵
(
じっ
)
として動かなかった。
抜髪
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
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千之は窓の近くへ歩寄って、暗い庭を
昵
(
じっ
)
と見やりながら云った。
海浜荘の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
昵
漢検1級
部首:⽇
9画
“昵”を含む語句
昵懇
昵近
親昵
顔昵懇
御昵懇
居昵
罽昵吒
別而昵近
古昵
幼昵懇
昔昵懇
昵声
昵懇妓
昵懇客
狎昵