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『抜髪』
ふりがな文庫
『
抜髪
(
ぬけがみ
)
』
ブリキ屋根の上に、糠のような雨が降っている。五月の緑は暗く丘に浮き出て、西と東の空を、くっきりと遮った。ブリキ屋根は黒く塗ってある。家の壁板も黒い。まだ新しいけれど粗末な家であった。家の傍には、幹ばかりの青桐が二本立ている。若葉が、びらびら …
著者
小川未明
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「読売新聞」1909(明治42)年6月6日号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約7分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
化
(
なっ
)
去
(
さっ
)
明
(
あく
)
立
(
たっ
)
恥
(
はずか
)
一握
(
ひとつかみ
)
待
(
まっ
)
凝
(
こら
)
目醒
(
めざめ
)
頭髪
(
かみのけ
)
醒
(
さま
)
茫然
(
ぼんやり
)
湿
(
ぬ
)
昵
(
じっ
)
彼方
(
あちら
)
刻
(
きざ
)
冷
(
つめ
)
帯
(
お
)
凭
(
よ
)
僅
(
わず
)
遮
(
さえぎ
)
逝
(
ゆ
)
逐
(
お
)
物憂
(
ものう
)
裡
(
うち
)
蛞蝓
(
なめくじ
)
儘
(
まま
)
艶気
(
つやけ
)
釣瓶
(
つるべ
)
糠
(
ぬか
)
青桐
(
あおぎり
)
傍
(
そば
)
凭
(
もた
)
漠
(
ばく
)
汲手
(
くみて
)
暮春
(
ぼしゅん
)
暫
(
しばら
)
暗碧
(
あんぺき
)
周囲
(
まわり
)
抜髪
(
ぬけがみ
)
戦
(
おのの
)
慚愧
(
ざんき
)
悶
(
もだ
)
壁板
(
したみ
)
室
(
へや
)