“一握”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとにぎ36.4%
ひとつか22.7%
ひとにぎり18.2%
いちあく13.6%
ひとつかみ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
市平は、「こんな、自分のものってば、なんにもねえ土地に、一握ひとにぎりの土もねえ土地に、何がそんなに未練が残んべな?」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
一握ひとつかみの塩を悦んで受けてこれだけあれば何年とかは大丈夫といった話が、『覊旅漫録きりょまんろく』かに見えておりました。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
バサリと音して、一握ひとにぎりの綿が舞うように、むくむくとうずまくばかり、枕許の棚をほとんどころがって飛ぶのは、大きな、色の白いひとりむしで。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのれきものぬぎかへてしずるつづりおりに似たる衣をきかへたり、この時扇一握いちあく半井保なからいたもつにたまひて曙覧にたびてよと仰せたり、おのれいへらく
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
わずかに射し込んだ日の光りで、狭い、室の中が見えたが、畳の上には、女の抜髪ぬけがみ一握ひとつかみ程落ちていた……。
抜髪 (新字新仮名) / 小川未明(著)