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一握
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ひとにぎり
ふりがな文庫
“
一握
(
ひとにぎり
)” の例文
バサリと音して、
一握
(
ひとにぎり
)
の綿が舞うように、むくむくと
渦
(
うずま
)
くばかり、枕許の棚をほとんど
転
(
ころが
)
って飛ぶのは、大きな、色の白い
蛾
(
ひとりむし
)
で。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
紅の襞は鋭い線を
一握
(
ひとにぎり
)
の拳の中に集めながら、一揺れ毎に
鐶
(
かん
)
を鳴らして
辷
(
すべ
)
り出した。彼は
枕
(
まくら
)
を攫んで投げつけた。彼はピラミッドを浮かべた寝台の彫刻へ広い額を
擦
(
こす
)
りつけた。
ナポレオンと田虫
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
涙で
煠
(
ゆ
)
でたようになったのに、こわれた
丸髷
(
まるまげ
)
の
鬢
(
びん
)
の毛が
一握
(
ひとにぎり
)
へばり附いている。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
もっぱら
興味
(
きょうみ
)
の中心はかくされた土中の
一握
(
ひとにぎり
)
の花の美しさにつながっていた。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
小刀の
尖
(
さき
)
が、夢のごとく、元結を
弾
(
はじ
)
くと、ゆらゆらと下った髪を、お妙が、はらりと
掉
(
ふ
)
ったので、
颯
(
さっ
)
と流れた薄雲の乱るる中から、ふっと落ちた
一握
(
ひとにぎり
)
の黒髪があって、主税の膝に掛ったのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“一握”の意味
《名詞》
片手の掌で握ること。また、その程度のわずかな量。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
握
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥