“煠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
60.0%
10.0%
10.0%
うで10.0%
ゆだ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現今は練ってからもう一度でるので、やや食い方のちがった蕎麦切そばきりに過ぎぬが、元はただかいて食うからカッケと名づけたものと思う。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その名を商家の帳簿に題し、家を立つる時祀り、油を像にかけ、餅や大根を供うるなどよく大黒祭に似る。また乳脂でげた餅を奉るは本邦の聖天の油煠げ餅に酷似す。
「ええ話しましょう」とすぐ乗気な返事をしたが、活溌かっぱつなのはただ返事だけで、挙動の方は緩慢かんまんというよりも、すべての筋肉が湯にでられた結果、当分作用はたらきを中止している姿であった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
矢張れは釜屋堀かまやぼりの七右衞門うえもん(今の釜浅鋳造所かまあさちゅうぞうじょ)が拵えたんでげしょうが、七右衞門と六右衞門が釜を売って、たった一右衞門違いで五右衞門は其の釜でうでられたてえのは妙でげすな
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いい心持にゆだって、銭湯から帰って来た私が、傷だらけの、こわれかかった一閑張の机の前に、ドッカと坐った時、一人残っていた松村武が、妙な、一種の興奮した様な顔付を以て
二銭銅貨 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)