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煠
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ゆ
ふりがな文庫
“
煠
(
ゆ
)” の例文
現今は練ってからもう一度
煠
(
ゆ
)
でるので、やや食い方のちがった
蕎麦切
(
そばき
)
りに過ぎぬが、元は
只
(
ただ
)
かいて食うからカッケと名づけたものと思う。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
私が前に書いた薩摩芋を洗う男は、薩摩芋を
煠
(
ゆ
)
でる店に属していることに気がついた。子供達はこの店に集って来て、薩摩芋一つを熱い昼飯とする。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
ナズナを食するには
煠
(
ゆ
)
でて浸しものにしてもよく、あるいは胡麻和にしても
佳
(
よ
)
い。また油でイタメても結構ダ。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
涙で
煠
(
ゆ
)
でたようになったのに、こわれた
丸髷
(
まるまげ
)
の
鬢
(
びん
)
の毛が
一握
(
ひとにぎり
)
へばり附いている。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
或所ではせつせと車に積み、或所では大きな釜に入れて
煠
(
ゆ
)
でてゐた。
熊野奈智山
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
▼ もっと見る
顔が
煠
(
ゆ
)
でた
鰕
(
えび
)
のやうに赤くなつて、
彼奴
(
きやつ
)
は叫んだ。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
この草は
煠
(
ゆ
)
でて浸し物と成し食べられるが一種特別な風味があってすこぶる珍である。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
煠
部首:⽕
13画