“ゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
28.2%
15.3%
11.4%
11.2%
6.6%
5.1%
2.2%
2.1%
1.9%
温泉1.8%
(他:243)14.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主「金を人に投げ附けて逃げてく奴があるものか、お名前が知れんじゃアお礼のようもなし、本当に困るじゃアねえか」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その男を訪ねるに仔細しさいはないが、訪ねてくのに、十年ごしの思出がある、……まあ、もう少しして置こう。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分は湯にりながら、嫂が今日に限ってなんでまた丸髷まるまげなんて仰山ぎょうさんな頭にうのだろうと思った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ばかりおおきくくろく、かみはハイカラにったのが――かたそうにくろ腹帯はらおびをしめて
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
乗合自動車は停留所ごとに人溜まりを呑んで、身じろぎも出来ないほど詰め込んだ胃袋をりながら、ごとごと走った。
指と指環 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
車中でられるたびに、五尺何寸かある大きな胃ぶくろなかで、くさつたものが、なみを打つ感じがあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これは長安ちやうあんにゐたときから、台州たいしういたら早速さつそくかうとめてゐたのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
と云いながら真青まっさおになって夢中で逃出にげだし、白翁堂勇齋のところこうと思って駈出かけだしました。
少しれたらばと、く日をつえに、一度逢い、二度逢い、三度四度と重なるたびに、小野さんはいよいよ丁寧になる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
森さんは去年細君にかれて、最近また十八になる長子とわかれたので、自身劇場なぞへ顔を出すのをはばかっていた。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
清淨しやうじやうみづでもければ、不潔ふけつみづでもい、でもちやでもいのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
同じ写生帳の後半にはそこの寄宿舎や、日奈久温泉ひなぐおんせん三角港みすみこう小天おあまなどの小景がある。
亮の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
おもひもかけず、屋根やねはしられるやうなしろかぜるやうにきつけますと
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みち濡地ぬれつちかわくのが、あき陽炎かげろふのやうに薄白うすじろれつゝ、ほんのりつ。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「どうかその、疼くだけでも早く医者の力で直らないものかねえ! あまり痛むなら、菎蒻こんにゃくでもでて上げようか?」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
米友はでたようになって、かくれおかのわが荒家あばらやへ帰って来ると、戸棚に隠れていたお玉が出て、
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
自分は自分で早く身を固めようと思っていた矢先だったから、それほどにいうものならと、ついあんな処へくようになったんです。
雪の日 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「心當りはうんとありますよ、親分。伊丹屋の旦那のところへきたかつたのは、此界隈でも、五人や三人ぢやありません」
「まあ、もう二三日様子を見ようじゃないか。それでいよいよとなったら、温泉の町で取っておさえるより仕方がないだろう」
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし、そこを去ったとはいうものの、もとより素直すなおにこの諏訪すわ温泉の町を出てしまったわけでは無論ない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ああ思ひきや、西土せいどはるかにくべかりし身の、こゝに病躯びやうくを故山にとゞめて山河の契りをはたさむとは。
清見寺の鐘声 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
信長は、自分の危惧きぐをふきとばして、哄笑した。なにかしら、このおとこけばと、安心がついたのである。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その美容に見入りしならんとて打ち殺すべき談合しきりなる処に、一日かの妓用達しにくと猫例のごとく入らんとす。
其の日に變じ、月に變じ、年に變じて而して生より死にくの間、同一人と雖も其の變化も亦急に、亦劇しく、亦大に
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
さきに、顕家と別れて、この吉野へ来ておられた義良よしなが親王は、そのため三たび、陸奥みちのくの任へ就いてくことになった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、佐助の眼にも、そう怪しまれるほど、武蔵は、この舟が目的地へくあいだ、何も考えることがなかった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分の一命のごときは鴻毛こうもうよりも軽い、まあ明日あしたの夕方までは、お通さんもっくり体をやすめて
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
っくりと、高麗村の者にいて行って、あの二人の素人しろうと仕事の手際を眺めていようじゃねえか」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折を見て此方こつちから持ち掛けると、まあつくり話すとか何とか云つて、中々なか/\らちけない。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
自分たちもこの画中の人に加わって欄に倚って月を眺めていると、月はるやかに流るる水面に澄んで映っている。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
私はテレピンいたあとのグリインの浸染にじんだてのひらを開いて良人をつとに見せました、
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
とうやの若主人は、香住まで案内しようといつてくれるので、この暑さに氣の毒とは思つたが、その言葉に從つた。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「わたしが奉公するとなれば、ととさまの御勘気もるる。殿に願うて良い医師くすしを頼むことも出来る。なんのそれが不孝であろうぞ」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
らじとて令孃ひめるされまじ、さらでもの繼母御前まヽはヽごぜ如何いかにたけりて、どのやうことにまでたちいたるべきか
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
孔子きて弟子にいいて曰く、鳥はわれその能く飛ぶを知り、魚はわれその能くおよぐを知り、獣はわれその能く走るを知る。
あさきてゆふべますきみゆゑにゆゆしくもなげきつるかも 〔巻十二・二八九三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
フロオベエル以前の唯一のラルテイストだつたメリメエさへスタンダアルに一籌いつちうしたのはこの問題に尽きてゐるであらう。
奇抜という点からいえば、一茶に一籌いっちゅうせねばならぬけれども、食われ残りの鴨よりは、食い残されて春に逢う菜の花の方に真のあわれはあるのである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
と、有り合はせのならとちと桐としきみと柿と椎と松と杉とと桑とを詠み込んで見せたものだ。
器用な言葉の洒落 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
と、有り合はせのならとちと桐としきみと柿と椎と松と杉とと桑とを詠み込んで見せたものだ。
御門内ごもんないはおこしものりません。おこしものをおあづかりいたします。』
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
然れども或は勇士意氣に感じてはすなはち身を以てあひるし、或は受くる所は※に一日の粟、而かも甘じて己れを知る者の爲に死す。
美的生活を論ず (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
やす ムツシユウ・真壁が日本に戻るて云ふけん、慌て出したツだらう。あんたんつらば、う覚えとつたなあ。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「ほんたうにおありがどござんす。暖ぐなったらど思ってゐあんすたどもやっぱりその通りでぐもならなぃで。」
山地の稜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
五百は潔くこの家を去って渋江氏にき、しかもその渋江氏の力をりて、この家の上に監督を加えようとするのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
抽斎の〓斎に師事したのは二十余歳の時だというから、恐らくは迷庵をうしなって〓斎にいたのであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「すなわちあめにまい上ります時に、山川ことごとにとよみ、国土くにつちりき」とあるのも、普通の地震よりもむしろ特に火山性地震を思わせる。
神話と地球物理学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
かれここに速須佐の男の命、まをしたまはく、「然らば天照らす大御神にまをして罷りなむ」とまをして、天にまゐ上りたまふ時に、山川悉にとよみ國土皆りき
三人は、平野の青草にく春のものうい風が渡っている一日、会津と上州の国境に近い奥利根の支流片品川の源へ分け入った。
葵原夫人の鯛釣 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
麓の前橋あたりに春がくと赤城の裾は下の方から、一日ごとに上の方へ、少しばかりずつ、淡緑の彩が拡がってゆく。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
――ななつになる子が、いたいけなことた。とのごほしととうた……
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「やっぱり、そうでっか。どうも、そやないか思てましてん。なんや、戸がたがたわしたはりましたな。ぼく隣りの部屋にいまんねん。退屈でっしゃろ。ちと遊びに来とくなはれ」
秋深き (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「さあつてろ、ちくつたつてつてつゝお」勘次かんじなほはげしくたずねた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「そんなことはねえつたつていてんのになんだつぺな、おとつゝあ」おつぎは勘次かんじしかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「畜生! どこで飲んできやがったんだ。やっと金を掴めやア チェッ、だこになって帰ってきやがる……」
反逆 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
水菜をさっとでて食うのだが、さっと茄でたものは翡翠ひすいのようないい色をしていて、食うとパリパリする。
美味放談 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
叔母に逢って、勘当のりたわけを手短かに話して、千枝太郎はすぐに京へ引っ返して来た。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
型のごとくの道楽者で、お定まりの勘当、多年出入りの左官屋に引き取られて、その二階に転がっていたんですが、ただ遊んでいても仕方がない、勘当のりるまで何か商売をしろと勧められた。
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「生意気ねえ。」とお節は笑つて、抱いて居る子供の身体からだするやうにした。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
森林は、底土ていどしたよりるぎ出で、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)