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輸
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ゆ
ふりがな文庫
“
輸
(
ゆ
)” の例文
先にはこの男を、半端な悪玉と
冷笑
(
ひや
)
かした伊兵衛も、冷静な思慮になると、やはり幾つでも年の上な馬春堂に、一
籌
(
ちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
さないわけにまいりますまい。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
奇抜という点からいえば、一茶に
一籌
(
いっちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
せねばならぬけれども、食われ残りの鴨よりは、食い残されて春に逢う菜の花の方に真のあわれはあるのである。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
しかし身の
丈
(
たけ
)
六尺五寸、体重三十七貫と言うのですから、
太刀山
(
たちやま
)
にも負けない大男だったのです。いや、恐らくは太刀山も
一籌
(
いっちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
するくらいだったのでしょう。
温泉だより
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし、演奏はやはりギーゼキングに一歩を
輸
(
ゆ
)
するだろう(コロムビアJ五六三九)。この曲の描いた降りそそぐ雨と、その晴れ行く庭の風情は言語に絶する美しさだ。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
今更手を
杖
(
つ
)
いて一
着
(
ちゃく
)
を
輸
(
ゆ
)
する事は、文三には死しても出来ぬ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
わたしも亦あらゆる芸術家のように
寧
(
むし
)
ろ譃には巧みだった。が、いつも彼女には
一籌
(
いっちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
する外はなかった。彼女は実に去年の譃をも五分前の譃のように覚えていた。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
きけ、いかに曹操たりとも、わが水軍に対しては、一
籌
(
ちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
するものがあろう
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この点ではフィルハーモニーといえども
一籌
(
いっちゅう
)
を
輸
(
ゆ
)
するかも知れない。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
フロオベエル以前の唯一のラルテイストだつたメリメエさへスタンダアルに
一籌
(
いつちう
)
を
輸
(
ゆ
)
したのはこの問題に尽きてゐるであらう。僕が谷崎潤一郎氏に望みたいものは
畢竟
(
ひつきやう
)
唯この問題だけである。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
輸
常用漢字
小5
部首:⾞
16画
“輸”を含む語句
輸入
輸贏
輸出
輜重輸卒
耶輸陀羅
密輸出入
輸血
輸出手形
阿輸迦王
輸出時期
輸出禁止
輸出貿易
輸出超過
輸卒
輸廓
輸臝
輸車労牛
輸送
運‐輸
運輸会社
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