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湯
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ゆ
ふりがな文庫
“
湯
(
ゆ
)” の例文
母
(
はヽ
)
さまとならではお
湯
(
ゆ
)
にも
行
(
ゆ
)
かじ、
觀音
(
かんのん
)
さまのお
參
(
まゐ
)
りもいやよ、
芝居
(
しばゐ
)
も
花見
(
はなみ
)
も
母
(
はヽ
)
さま
御
(
ご
)
一
處
(
しよ
)
ならではと
此
(
この
)
一トもとのかげに
隱
(
か
)
くれて
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
清淨
(
しやうじやう
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
よ
)
ければ、
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
い
)
い、
湯
(
ゆ
)
でも
茶
(
ちや
)
でも
好
(
い
)
いのである。
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でなかつたのは、
閭
(
りよ
)
がためには
勿怪
(
もつけ
)
の
幸
(
さいはひ
)
であつた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
足袋
(
たび
)
も
穿
(
は
)
かぬ
足
(
あし
)
の
甲
(
かふ
)
が
鮫
(
さめ
)
の
皮
(
かは
)
のやうにばり/\と
皹
(
ひゞ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
彼
(
かれ
)
はまだ
冷
(
さ
)
め
切
(
き
)
らぬ
茶釜
(
ちやがま
)
の
湯
(
ゆ
)
を
汲
(
く
)
んで
頻
(
しき
)
りに
飯
(
めし
)
を
掻込
(
かつこ
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
同伴者
(
つれ
)
は
親類
(
しんるゐ
)
の
義母
(
おつかさん
)
であつた。
此人
(
このひと
)
は
途中
(
とちゆう
)
萬事
(
ばんじ
)
自分
(
じぶん
)
の
世話
(
せわ
)
を
燒
(
や
)
いて、
病人
(
びやうにん
)
なる
自分
(
じぶん
)
を
湯
(
ゆ
)
ヶ
原
(
はら
)
まで
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
ける
役
(
やく
)
を
持
(
もつ
)
て
居
(
ゐ
)
たのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
第六
毎日
(
まいにち
)
一度
(
いちど
)
は
冷水
(
ひやみづ
)
或
(
あるひ
)
は
微温湯
(
ぬるゆ
)
にて
身體
(
からだ
)
を
清潔
(
きれい
)
に
拭
(
ぬぐ
)
ひとり、
肌着
(
はだぎ
)
を
着替
(
きかへ
)
べし。
入浴
(
ふろ
)
は六七
日目
(
にちめ
)
毎
(
ごと
)
に
成
(
なる
)
たけ
熱
(
あつ
)
からざる
湯
(
ゆ
)
に
入
(
い
)
るべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
▼ もっと見る
それなら、
湯治
(
とうじ
)
にゆきなさるといい。ここから十三
里
(
り
)
ばかり
西
(
にし
)
の
山奥
(
やまおく
)
に、それはいい
湯
(
ゆ
)
があります。
谷
(
たに
)
は
湯
(
ゆ
)
の
河原
(
かわら
)
になっています。
石をのせた車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
サ買つて
来
(
き
)
たよ。源「アヽ、
有難
(
ありがた
)
う。金「サ、お
湯
(
ゆ
)
を
汲
(
く
)
んで
上
(
あ
)
げるからお
喫
(
た
)
べ、
夫
(
それ
)
だけはお
見舞
(
みまひ
)
かた/″\
私
(
わつし
)
が
御馳走
(
ごちそう
)
して
上
(
あ
)
げるから。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それは
物
(
もの
)
をつめたくする。どんなものでも水にあってはつめたくなる。からだをあつい
湯
(
ゆ
)
でふいても
却
(
かえ
)
ってあとではすずしくなる。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
揚子江
(
ようすこう
)
の水で
産
(
う
)
ぶ
湯
(
ゆ
)
をつかい、
大江
(
たいこう
)
の
河童
(
かっぱ
)
といわれたくらいな者で、水の中に
浸
(
つか
)
ったままでも二タ晩や三晩は平気な男なのである。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
茶店の
縁
(
えん
)
に腰を掛けて、渋茶を飲みながら評議をした。……春日野の
新道
(
しんみち
)
一条
(
ひとすじ
)
、
勿論
(
もちろん
)
不可
(
いけな
)
い。
湯
(
ゆ
)
の
尾
(
お
)
峠にかかる山越え、それも
覚束
(
おぼつか
)
ない。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
中
(
なか
)
の
湯
(
ゆ
)
あたりから谷が迫って景色が
峻
(
けわ
)
しく荒涼な鬼気を帯びて来る。それが上高地へ来ると実に突然になごやかな平和な景色に変化する。
雨の上高地
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
進
(
すす
)
むこと一里半にして
急
(
きふ
)
に
暖気
(
だんき
)
を
感
(
かん
)
ず、
俯視
(
ふし
)
すれば磧礫間
温泉
(
おんせん
)
ありて数ヶ所に
出
(
い
)
づ、衆皆
快
(
くわい
)
と
呼
(
よ
)
ぶ、此処は
字
(
あざ
)
を
湯
(
ゆ
)
の
花
(
はな
)
或は
清水沢
(
しみづさは
)
と称し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
そこで大きなお
釜
(
かま
)
にいっぱいお
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かして、
金仏
(
かなぶつ
)
さまをほうり
込
(
こ
)
みました。すると
間
(
ま
)
もなく、お
湯
(
ゆう
)
がぐらぐらにたぎってきて
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
寒
(
さむ
)
いでせう、
御氣
(
おき
)
の
毒
(
どく
)
さまね。
生憎
(
あいにく
)
御天氣
(
おてんき
)
が
時雨
(
しぐ
)
れたもんだから」と
御米
(
およね
)
が
愛想
(
あいそ
)
を
云
(
い
)
つて、
鐵瓶
(
てつびん
)
の
湯
(
ゆ
)
を
注
(
つ
)
ぎ
注
(
つ
)
ぎ、
昨日
(
きのふ
)
煑
(
に
)
た
糊
(
のり
)
を
溶
(
と
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
南股を遡ること一里
許
(
ばか
)
りにして、左の唐松沢と分れ、右に湯沢を上れば、白馬温泉と改称された
岳
(
だけ
)
ノ
湯
(
ゆ
)
を経て鑓ヶ岳に達する。
白馬岳
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
番頭
傳兵衞
(
でんべゑ
)
と
云
(
いへ
)
る者
預
(
あづか
)
り
支配
(
しはい
)
なし居たるが此處に吉之助を
遣
(
つかは
)
して
諸藝
(
しよげい
)
の師を
撰
(
えら
)
み金銀に
拘
(
かゝは
)
らず
習
(
なら
)
はするに日々
生花
(
いけばな
)
茶
(
ちや
)
の
湯
(
ゆ
)
其外
(
そのほか
)
遊藝
(
いうげい
)
彼是
(
なにくれ
)
と是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
湯はお
湯
(
ゆ
)
でない、王様の名だ、
盤
(
ばん
)
はたらいだ、たらいに格言をほりつけたのだ、人間は毎日顔を洗い口をすすいでわが身を新たにするごとく
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
綺麗
(
きれい
)
に
作
(
つく
)
つて
湯
(
ゆ
)
から
帰
(
かへ
)
ると、
妻
(
つま
)
は
不図
(
ふと
)
茶道具
(
ちやだうぐ
)
ともなかとを
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
へ
運
(
はこ
)
んで、
例
(
れい
)
の
嫻
(
しとや
)
かに、
落着
(
おちつ
)
いた
風
(
ふう
)
で、
茶
(
ちや
)
など
淹
(
い
)
れて、
四方八方
(
よもやま
)
の
話
(
はなし
)
を
始
(
はじ
)
める。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
伊豆行の汽船は
相模灘
(
さがみなだ
)
を越して、明るい海岸へ着いた。旅客は争って艀に移った。お種も、
湯
(
ゆ
)
の
香
(
か
)
のする温泉地へ上った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
湯は
槽
(
ふね
)
の四方に
溢
(
あぶ
)
れおつ、こゝをもつて此
湯
(
ゆ
)
温
(
ぬる
)
からず
熱
(
あつ
)
からず、天
工
(
こう
)
の
地
(
ち
)
火
(
くわ
)
尽
(
つく
)
る時なければ
人作
(
じんさく
)
の湯も
尽
(
つく
)
る
期
(
ご
)
なし、見るにも
清潔
(
せいけつ
)
なる事いふべからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「しゃれてる
訳
(
わけ
)
じゃねえが、
寝
(
ね
)
ずに
仕事
(
しごと
)
をしてたんで、
湯
(
ゆ
)
へでも
這入
(
はい
)
らねえことにゃ、はっきりしねえからよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
かれその輕の太子をば、
伊余
(
いよ
)
の
湯
(
ゆ
)
三〇
に放ちまつりき。また放たえたまはむとせし時に、歌よみしたまひしく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
定
(
さだ
)
めし
舊石器時代
(
きゆうせつきじだい
)
の
人類
(
じんるい
)
は、
湯
(
ゆ
)
で
身體
(
しんたい
)
をふくといふことはしなかつたので、
身體
(
しんたい
)
も
穢
(
よご
)
れて
不潔
(
ふけつ
)
だつたでせうが、
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
に
至
(
いた
)
つては、よし
浴場
(
よくじよう
)
はなかつたとしても
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それから、たらいのなかの子どもはどうしているかと思って、その足でおへやへかけつけてみましたら、赤ちゃんは、そのあいだに、お
湯
(
ゆ
)
のなかでおぼれ死んでいました。
子どもたちが屠殺ごっこをした話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
遺跡發見物中には
灰
(
はい
)
も有り
燒
(
や
)
けたる
木片
(
ぼくへん
)
も有りてコロボツクルが
火
(
ひ
)
の
用
(
よう
)
を知り居りし事は明なるが、
鉢形
(
はちがた
)
鍋形
(
なべがた
)
の土器の中には其外面の
燻
(
くす
)
ぶりたる物も有れば、
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かし
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
お
庭
(
にわ
)
にいっぱい
人
(
ひと
)
がいて、おれの
笛
(
ふえ
)
くらいの
大
(
おお
)
きさのお
釈迦
(
しゃか
)
さまに、あま
茶
(
ちゃ
)
の
湯
(
ゆ
)
をかけておりました。おれもいっぱいかけて、それからいっぱい
飲
(
の
)
ましてもらって
来
(
き
)
ました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ここでは
越
(
こし
)
の
湯
(
ゆ
)
と日の出湯というのにかよって、十二月二十二、二十三の両日は日の出湯で
柚
(
ゆず
)
湯にはいった。わたしは二十何年ぶりで、ほかの土地のゆず湯を浴びたのである。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
なつかしい「
湯
(
ゆ
)
」の臭いが、ツーンと鼻に来た。ズクを
熔
(
と
)
かした奴を「湯」と言うのだ。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
花前は、耳で
合点
(
がてん
)
したともいうべきふうをして
仕事
(
しごと
)
にかかる。
片手
(
かたて
)
にしぼりバケツと
腰掛
(
こしか
)
けとを持ち、
片手
(
かたて
)
に
乳房
(
ちぶさ
)
を
洗
(
あら
)
うべき
湯
(
ゆ
)
をくんで、じきにしぼりにかかる。花前もここでは
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
かつては寒夜客来
テ
茶当
ツ
レ
酒
ニ
竹罏湯沸
テ
火初
メテ
紅
ナリ
〔
寒夜
(
かんや
)
に
客
(
きゃく
)
来
(
きた
)
りて茶を酒に
当
(
あ
)
つ
竹罏
(
ちくろ
)
に
湯
(
ゆ
)
沸
(
わ
)
きて
火
(
ひ
)
初
(
はじめ
)
て
紅
(
くれない
)
なり〕といへる
杜小山
(
としょうざん
)
が
絶句
(
ぜっく
)
なぞ口ずさみて殊更
煎茶
(
せんちゃ
)
のにがきを
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
北野
(
きたの
)
の
大茶
(
おおちゃ
)
の
湯
(
ゆ
)
なんて、馬鹿気たことでもなく、不風流の事でもないか知らぬが、一方から観れば天下を茶の煙りに巻いて、大煽りに煽ったもので、高慢競争をさせたようなものだ。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
少女
(
せうぢよ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
走
(
はし
)
り
去
(
さ
)
つて、
大藥鑵
(
おほやくゝわん
)
に
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かし、
茶道具
(
ちやだうぐ
)
さへ
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れた。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
異
(
あや
)
しとも
甚
(
はなは
)
だ異し!
疾
(
と
)
く往きて、疾く
還
(
かへ
)
らんと、
遽
(
にはか
)
に
率
(
ひきゐ
)
し
俥
(
くるま
)
に乗りて、
白倉山
(
しらくらやま
)
の
麓
(
ふもと
)
、
塩釜
(
しおがま
)
の
湯
(
ゆ
)
、
高尾塚
(
たかおづか
)
、
離室
(
はなれむろ
)
、
甘湯沢
(
あまゆざわ
)
、
兄弟滝
(
あにおととのたき
)
、
玉簾瀬
(
たまだれのせ
)
、
小太郎淵
(
こたろうがぶち
)
、
路
(
みち
)
の
頭
(
ほとり
)
に高きは
寺山
(
てらやま
)
、低きに人家の在る処
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
鼠小僧に相違ないと、かつて
私
(
わし
)
が目星をつけ、あべこべに
煮
(
に
)
え
湯
(
ゆ
)
を呑ませられた、ある人間の足跡が、ここにはっきりついているとな。——とにかく順を追って話して見よう。第一番にこの足跡だ。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
要吉は、それをいったおかげで、
晩
(
ばん
)
の
食事
(
しょくじ
)
には、なんにももらうことができませんでした。要吉は、お
湯
(
ゆ
)
にもいかずに、
空
(
す
)
き
腹
(
ばら
)
をかかえて、こちこちのふとんの中にもぐりこまねばなりませんでした。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
樂
(
たの
)
しみは、
晝寢
(
ひるね
)
めざむる
枕
(
まくら
)
べに、こと/\と
湯
(
ゆ
)
の
沸
(
に
)
えてある
時
(
とき
)
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
うちこぞり
湯
(
ゆ
)
川にとろむ
蟇
(
ひき
)
のこゑおろかながらに春ぞふけたる
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
温泉
(
うんぜん
)
の山のふもとの
塩
(
しほ
)
の
湯
(
ゆ
)
のたゆることなく吾は
讃
(
たた
)
へむ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
私はちょうど
沸
(
に
)
え
湯
(
ゆ
)
を飲んだように胸が燃えた。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「お
湯
(
ゆ
)
なんかやれば
死
(
し
)
んでしまう。
君
(
きみ
)
、
金魚
(
きんぎょ
)
だって、お
湯
(
ゆ
)
の
中
(
なか
)
へいれれば
死
(
し
)
んでしまうだろう?」と、
相手
(
あいて
)
の
少年
(
しょうねん
)
は、いいました。
ある日の先生と子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「まだ
其處
(
そこ
)
で
引
(
ひ
)
つくるけえしちや
大變
(
たえへん
)
だぞ、
戸棚
(
とだな
)
へでも
入
(
せ
)
えて
置
(
お
)
け」
勘次
(
かんじ
)
は
復
(
ま
)
た
注意
(
ちうい
)
した。
卯平
(
うへい
)
は
藥罐
(
やくわん
)
の
湯
(
ゆ
)
を
注
(
つ
)
いで三
杯
(
ばい
)
を
喫
(
きつ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
機関車
(
きかんしゃ
)
の下からは、力のない
湯
(
ゆ
)
げが
逃
(
に
)
げ出して行き、ほそ長いおかしな形の
煙突
(
えんとつ
)
からは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
塾
(
じゆく
)
の
山田
(
やまだ
)
は、
湯
(
ゆ
)
に
行
(
い
)
つて、
教場
(
けうぢやう
)
にも
二階
(
にかい
)
にも
誰
(
たれ
)
も
居
(
を
)
らず、
物音
(
ものおと
)
もしなかつた。
枕頭
(
まくらもと
)
へ……ばたばたといふ
跫音
(
あしおと
)
、ものの
近寄
(
ちかよ
)
る
氣勢
(
けはひ
)
がする。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
齋藤巡査
(
さいとうじゆんさ
)
が
眞鶴
(
まなづる
)
で
下車
(
げしや
)
したので
自分
(
じぶん
)
は
談敵
(
だんてき
)
を
失
(
うしな
)
つたけれど、
湯
(
ゆ
)
ヶ
原
(
はら
)
の
入口
(
いりくち
)
なる
門川
(
もんかは
)
までは、
退屈
(
たいくつ
)
する
程
(
ほど
)
の
隔離
(
かくり
)
でもないので
困
(
こま
)
らなかつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「いまに
楽
(
らく
)
にしてやるよ、おめえだけさきに
浜松
(
はままつ
)
へ帰るんだ。ご
城下
(
じょうか
)
にかえれば、
湯
(
ゆ
)
もある
医者
(
いしゃ
)
もある、なにもそんなに
心配
(
しんぱい
)
することはねえ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どうも
左様
(
さう
)
らしいですね。
色
(
いろ
)
が
何
(
なん
)
だか
可
(
よ
)
くないと思つた。平岡さんとは大違ひだ。あの人の体格は
好
(
い
)
いですね。
昨夕
(
ゆふべ
)
一所に
湯
(
ゆ
)
に入つて驚ろいた」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
持來るに長兵衞是は
先刻
(
さつき
)
の
口止
(
くちどめ
)
が併しお氣の毒と笑ひながら
豬口
(
ちよく
)
を
取
(
とり
)
酒
(
さけ
)
と
湯
(
ゆ
)
の
辭儀
(
じぎ
)
は仕ない者なりお
燗
(
かん
)
が
能
(
よい
)
中
(
うち
)
と
波々
(
なみ/\
)
受
(
うけ
)
是
(
これ
)
より長兵衞長八の兩人は酒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ハイ
御免
(
ごめん
)
なさい。主人「へい
是
(
これ
)
はいらつしやい。客「
此
(
こ
)
の
両掛
(
りやうがけ
)
を
其方
(
そつち
)
へお
預
(
あづ
)
かり下さい。主人「へい/\
畏
(
かしこま
)
りました。客「お
湯
(
ゆ
)
が
沸
(
わ
)
いて
居
(
を
)
りますかな。 ...
(和)茗荷
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
湯は
槽
(
ふね
)
の四方に
溢
(
あぶ
)
れおつ、こゝをもつて此
湯
(
ゆ
)
温
(
ぬる
)
からず
熱
(
あつ
)
からず、天
工
(
こう
)
の
地
(
ち
)
火
(
くわ
)
尽
(
つく
)
る時なければ
人作
(
じんさく
)
の湯も
尽
(
つく
)
る
期
(
ご
)
なし、見るにも
清潔
(
せいけつ
)
なる事いふべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして
太子
(
たいし
)
とお
妃
(
きさき
)
とはその日お
湯
(
ゆ
)
を
召
(
め
)
し、
新
(
あたら
)
しい
白衣
(
びゃくえ
)
にお
着替
(
きか
)
えになって、お
二人
(
ふたり
)
で
夢殿
(
ゆめどの
)
にお
入
(
はい
)
りになりました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“湯”を含む語句
湯沸
洗湯
熱湯
茶湯
湯気
薬湯
微温湯
温湯
湯煙
湯冷
湯崗子
湯槽
白湯
湯呑
銭湯
葛湯
湯婆
湯巻
湯桶
大湯坐
...