“嫻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なら50.0%
しとや21.4%
しと14.3%
みやび7.1%
ナラ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カーライルが始めて女皇じょこうに謁した時、宮廷の礼にならわぬ変物へんぶつの事だから、先生突然どうですと云いながら、どさりと椅子へ腰をおろした。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
綺麗きれいつくつてからかへると、つま不図ふと茶道具ちやだうぐともなかとをわたしそばはこんで、れいしとやかに、落着おちついたふうで、ちやなどれて、四方八方よもやまはなしはじめる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
藤川の女将おかみは、年のころ五十ばかりで、名古屋の料亭りょうていの娘といわれ、お茶のたしなみもあるだけに、挙動はしとやかで、思いやりも深そうな人柄な女であった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
あね小柄こがらの、うつくしいあいらしいからだかほ持主もちぬしであつた。みやびやかな落着おちついた態度たいど言語げんごが、地方ちはう物持ものもち深窓しんそうひととなつた処女しよぢよらしいかんじを、竹村たけむらあたへた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
かう言ふ生活法を採つて居るからと言つて、必ずすべてが前述の如き流離の民の末とは言へない。ある呪術ある村人が、其生活法をナラつてさうした一団を組織した例も多いのである。