“処女”のいろいろな読み方と例文
旧字:處女
読み方割合
おとめ45.2%
むすめ15.5%
きむすめ10.7%
をとめ7.7%
おぼこ5.4%
しょじょ5.4%
ヲトメ2.4%
ちよによ1.2%
チヨニヨ1.2%
ムスメ0.6%
おぼこむすめ0.6%
しよぢよ0.6%
しんぞ0.6%
キムスメ0.6%
バージニチイ0.6%
ピュセル0.6%
ユングフラウ0.6%
ヴアジン0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……登子、形どおりな祝言や初夜の式もすんだが、まことの夫婦のちぎりまではしていない。申さばそなたはまだ処女の肌のままよ。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心蓮は、ごしに、さっきから女の姿態に注意をとられていた。人妻ではない。処女である。二十三か、四か。農家の女ではない。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
処女のようにずかしがることもない、いいのくせにさ。私の所望というのはね、おまえさんにかわいがってもらいたいの」
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なよらかな銀いろの靄のなかで、鈴蘭の花の咲きみだれた牧場のやうに、白い下著をきた処女たちが、影のやうに軽やかに揺曳してゐる。
オドオド顫えながら答えたのは、秀次の愛妾葛葉の方が、この頃になって召しかかえた、十七の処女らしい侍女であった。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
だからお君さんの中にある処女の新鮮な直観性は、どうかするとこのランスロットのすこぶる怪しげな正体を感ずる事がないでもない。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
丹波道主貴の家から出る「八処女」の古い姿なのである。この神女は、伊勢に召されるだけではなかった。宮廷へも、聖職奉仕に上っている。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
すぐ処女よ、お前を迎へにくる
長長秋夜 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
まだ二十を二つ越したばかりの若い処女が死んだ、弱い体で長い間肺が悪かっただけその短い生涯も清いものだった。
つぼみ (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
桔梗様には処女だ。一刻半時の手違いで、取り返しの付かない身ともなる。それこそ泣いても泣かれない。それにしてもさ、一体全体、どいつがこんなことをしたんだろう。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『はじめは脱兎の如く』と云つておいて、そして、『をはりは処女のごとし』と云ふあたりは、つてみるとどうもいところがある。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
中でものは変な気味合だ。轆轤首処女だが、畜生道は、得て眉毛をおとしたのっぺりした年増だもんだな、業曬しな。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
我々の幼い頃、京都辺で、夜、きむすめといふものがよく見えると言はれました。処女の意味と、木が娘の姿に見える、といふ二つを掛けた、しやれた呼び名だつたのです。
「俺よりも妻の方がよほど処女に遠い!」
囚われ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
処女という字を知ってるだろう。」とニヤリとして、「ね、そこで解るだろう。ピュスラージュはお初という事になる。但し婦人の前で此んな言葉は厳禁だ。」
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
警察医は妙な笑いかたをしながら、君、あいつは処女だぜ、といった。これが係官の心証をよくした。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
わが心の深淵に突き落されし処女びをきく。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)