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きむすめ
ふりがな文庫
“
処女
(
きむすめ
)” の例文
旧字:
處女
「
処女
(
きむすめ
)
のように
羞
(
は
)
ずかしがることもない、いい
婆
(
ばばあ
)
のくせにさ。私の
所望
(
のぞみ
)
というのはね、おまえさんにかわいがってもらいたいの」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お前も可愛がったり可愛がられたりした野郎だ、よく見ておきねえ、なにもそんな
処女
(
きむすめ
)
みたように恥かしがって下を向くことはねえじゃねえか
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし十七歳の、それも一月後には嫁入ろうとする
処女
(
きむすめ
)
にとっては、今の「女を憎む男の話」は嬉しいものではなかった。
猿ヶ京片耳伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「よく見たの。」長谷川夫人は自分も
処女
(
きむすめ
)
に
後
(
あと
)
がへりしたやうな若い気持で愛嬢の顔をさしのぞいた。「どつちが
佳
(
い
)
いと思つて。種子田さん?」
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
太「お
前
(
めえ
)
が何も出る訳はあんめえじゃねえか、そんなら是程頼んでも勘弁は出来やせんか、
己
(
おら
)
ア娘は未だ
主
(
ぬし
)
のあるものじゃねえ、
処女
(
きむすめ
)
でごぜいやす」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
御念
(
ごねん
)
には及びませぬ、閣下、
是迄
(
これまで
)
の所、何を申すも
我儘育
(
わがまゝそだ
)
ちの
処女
(
きむすめ
)
で御座りまする為めに、自然決心もなり兼ねましたる点も御座りましたが、旧冬
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
身体つきも、眼つきも、色気たっぷりと来てやがる癖に、まだ男を知らねえ
処女
(
きむすめ
)
なんて、誰だって思う者はねえぜ
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
賺
(
すか
)
すように言い聞かせて、無理に女の手をとって駕籠に乗せようとすると、お絹は男の腕へぶら下がるようにして
処女
(
きむすめ
)
のようなあどけない甘えた声で言った。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
警察のやかましいぐらい平気でいるかと思ったら、また存外神経質で
処女
(
きむすめ
)
のように臆病な
性質
(
ところ
)
もあった。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
(見ぬ前はそうとも思わなかったが、眼に見た織江の美しさ!
無垢
(
むく
)
、清浄、烈女型、真の
処女
(
きむすめ
)
の典型的の娘! それを目前に置きながら……)
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
すると、さも
嬉
(
うれ
)
しそうに
莞爾
(
にっこり
)
してその時だけは
初々
(
ういうい
)
しゅう
年紀
(
とし
)
も七ツ八ツ若やぐばかり、
処女
(
きむすめ
)
の
羞
(
はじ
)
を
含
(
ふく
)
んで下を向いた。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
修行者でも
商人
(
あきんど
)
でも宜く巡礼の姿に成って来ることが有るが、汝は手入らずの
処女
(
きむすめ
)
に
違
(
ちげ
)
えねえ、口の利き
様
(
よう
)
から
外輪
(
そとわ
)
に歩く処は、何う見ても男のようだが
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
処女
(
きむすめ
)
が他人に肌を弄られたような無気味さと恥辱とに身をふるわしながら、かまきりはいきなり私の指に噛みつこうとした。私はかろくそれを弾き飛ばした。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「いや? へえエ、ええことしたうえに、罪を帳消しにしてもらうのがいや? もう、
処女
(
きむすめ
)
でもあるまいに。みんな、そうするんじゃがなあ。それが、利口だよ」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「わりゃ雪女となりおった。が、魔道の
酌取
(
しゃくとり
)
、
枕添
(
まくらぞい
)
、
芸妓
(
げいしゃ
)
、
遊女
(
じょろう
)
のかえ名と云うのだ。
娑婆
(
しゃば
)
、人間の
処女
(
きむすめ
)
で……」
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いかさま立派な武士の様子、使者と云えば使者にも取れるが、また
胡散
(
うさん
)
にも思われる。それに美貌のあの乙女、
処女
(
きむすめ
)
とはどうしても受け取れぬ。……とまれ衣裳を
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
女といふものは、亭主持で居ながら、外へ出ると
処女
(
きむすめ
)
か
独身者
(
ひとりもの
)
からしい顔をしたがるものなのだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
婆
(
ばゝあ
)
がね、娘の跡を
追掛
(
おっか
)
けたが、居ないから最う仕方がないが、お前さん腹を立っちゃアいけません、そこは
処女
(
きむすめ
)
で、
仮令
(
たとい
)
向うが惚れていても、
気障
(
きざ
)
だよお止しよと振払うのは娘っ子の情で
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すると
然
(
さ
)
も
嬉
(
うれ
)
しさうに
莞爾
(
にツこり
)
して
其時
(
そのとき
)
だけは
初々
(
うゐ/\
)
しう
年紀
(
とし
)
も七ツ八ツ
若
(
わか
)
やぐばかり、
処女
(
きむすめ
)
の
羞
(
はぢ
)
を
含
(
ふく
)
んで
下
(
した
)
を
向
(
む
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そういう女の一念は、
処女
(
きむすめ
)
などの思いとは違いあくどくて凄まじい。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「電鉄の杉山め、車輛を
処女
(
きむすめ
)
のやうに
労
(
いた
)
はつてるから
可笑
(
をか
)
しい。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
早瀬に
過失
(
あやまち
)
をさすまいと思う己の目には、お前の影は
彼奴
(
あいつ
)
に魔が
魅
(
さ
)
しているように見えたんだ。お前を悪魔だと思った、己は
敵
(
かたき
)
だ。
間
(
なか
)
をせいたって
処女
(
きむすめ
)
じゃない。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(手つかずの
処女
(
きむすめ
)
を、田舎浪人の又助ごときに!)
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“処女”の解説
処女(しょじょ)とは、性行為の経験がない女性のこと。また、その女性の状態。広義には男女を問わず性行為をしたことがない人や状態のことを指す。「バージン、ヴァージン(en: virginから)」とも呼ぶ。対義語は非処女。女性に対して聖女な価値と重要性を置く文化的および宗教的伝統があり、個人的な純度、名誉、および価値の概念に関連付けられている。
(出典:Wikipedia)
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“処女”で始まる語句
処女心
処女子
処女宮
処女林
処女時代
処女作
処女評判善悪鑑
処女色
処女檀
処女気