“酌取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くみと50.0%
くみとり12.5%
しゃくと12.5%
しゃくとり12.5%
しやくと12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丑松は其精神を酌取くみとつて、父の用意の深いことを感ずると同時に、又、一旦斯うと思ひ立つたことは飽くまで貫かずには置かないといふ父の気魄たましひの烈しさを感じた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
只今の御沙汰によれば、お上に置かせられても、我々の微衷びちゅうをお酌取くみとり下されたものと存じます。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「応」と——返辞いらえて出て来たのは四天王の最後の一人、すなわち朱雀四郎であったが、三重の盃目八分に捧げ酌取しゃくとり女を後ろに従えすり足をして出て来たが
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「わりゃ雪女となりおった。が、魔道の酌取しゃくとり枕添まくらぞい芸妓げいしゃ遊女じょろうのかえ名と云うのだ。娑婆しゃば、人間の処女きむすめで……」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きやくさまはお二階にかいなりといふともなはるゝ梯子はしご一段いちだんまた一段いちだん浮世うきよきといふことらでのぼくだりせしこともありし其時そのとき酌取しやくとをんなまへはなれず喋々てふ/\しく欵待もてなしたるがをんなもしらば彌々いよ/\面目めんぼくなきかぎりなり其頃そのころ朋友ともいまあそびにんはぢやうものなにぞのは
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)