“性質”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
たち61.2%
せいしつ24.2%
うまれつき4.1%
さが1.8%
ひと1.8%
きだて0.9%
ひととなり0.9%
もちまえ0.9%
おこころもち0.5%
きしょう0.5%
(他:7)3.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“性質”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸14.5%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語11.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
それでこういうのさ——フェリックスはとても感じやすい性質たちだから、ったりたたいたりしてもなんにもならない。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
その癖、ちょいとした事には、器用な性質たちで、流行唄はやりうたと云うようなものは、一度聞くと、すぐに節を覚えてしまう。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
内乱の性質せいしつ如何いかんは以て干渉の有無うむ判断はんだんするの標準ひょうじゅんとするにらざるなり。
ただそこから風や草穂くさぼのいい性質せいしつがあなたがたのこころにうつって見えるならどんなにうれしいかしれません。
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
たば素性履歴を聞きただし、身に叶うべきほどならば、力となりて得させむず、と性質うまれつきたる好事心。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とおろ/\しながら、惣吉は年はとおだが親孝心で発明な性質うまれつき、急いで降る中を四五町先を見当みあてにして参りました。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
信実のところ私は、一葉女史を畏敬いけいし、推服してもいたが、私の性質さがとして何となく親しみがたく思っていた。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
いかほど用心深い性質さがでも、若い女には若い血潮が盛られている。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
文公ぶんこう、そうだ君の名は文さんとか言ったね。からだはどうだね。」とかどばった顔の性質ひとのよさそうな四十を越した男がすみから声をかけた。
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
あまりに性質ひとのよ過ぎたる良人も良人なら面憎きのっそりめもまたのっそりめと、折にふれては八重縦横に癇癪かんしゃくの虫ね廻らし、自己おの小鬢こびんの後れ毛上げても
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
温厚しい性質きだての麟は一歳違ひの其妹よりも熱の高い病人で居ながら、覗く度に自分に笑顏を作つて見せるのであつた。
巴里にて (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
温厚おとなしい性質きだてりん一歳ひとつ違ひのその妹よりも𤍠の高い病人で居ながら、のぞく度に自分に笑顔を作つて見せるのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
でも、優しい一方とのみみえる萩乃の性質ひととなりに、どこかりんとして冒すべからざるところのほの見えるのは、この、生前先生ののぞまれたとおりに、勇烈確乎かっこたる大精神が、この荒磯の襖とともに、その心栄こころばえに宿っているのでありましょうか。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
すべて加持かじとか祈祷きとうとかいうものは、受ける人の心の信不信によって、効験があったりなかったりします。……兵衛殿の病気の治られたは、心に信仰がありましたからで、……そなたの良人大弥太殿とやらには、一度も逢っておりませねば、その性質ひととなりもとんと不明、従って信仰のありなしなども。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我慢勝他しょうた性質もちまえの叔母のお政が、よくせきの事なればこそ我から折れて出て
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
いかにってげ出したような性質もちまえがさする返答なればとて、十兵衛厭でござりまするとはあまりなる挨拶あいさつひと情愛なさけのまるでわからぬ土人形でもこうは云うまじきを
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
却って悪い性質の女子でも、お殿様の性質おこころもちを変えぬならば、その女子の方が御身の為また私共の為かと存じます。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それ御覧。それだもの。平田が談話はなすことが出来るものか。お前さんの性質きしょうも、私はよく知ッている。それだから、お前さんが得心した上で、平田を故郷くに出発たたせたいと、こうして平田を引ッ張ッて来るくらいだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
不実に考えりゃア、無断だんまりで不意と出発たって行くかも知れない。私はともかく、平田はそんな不実な男じゃない、実に止むを得ないのだ。もう承知しておくれだッたのだから、くどく言うこともないのだが……。お前さんの性質きしょうだと……もうわかッてるんだから安心だが……。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
次第に成長するにつけ、骨格ほねぐみ尋常よのつねの犬にすぐれ、性質こころばせ雄々おおしくて、天晴あっぱれ頼もしき犬となりけり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
顧みれば瀧口、性質こゝろにもあらで形容邊幅けいようへんぷくに心をなやめたりしも戀の爲なりき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
性質こゝろは戀せぬ前の瀧口に少しもたがはず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
けれども私は東京に出てから十年の間、いろいろな苦労をしたに似ず、やはり持って生まれた性質しょうぶんと見えまして、烈しいこともできず、烈しい言葉すらあまり使わず、見たところ女などには近よることもできない野暮天に見えますので、大工の藤吉が唐偏木で女の味も知らぬというのは決して無理ではなかったのです。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
警察のやかましいぐらい平気でいるかと思ったら、また存外神経質で処女きむすめのように臆病な性質ところもあった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
飛天夜叉桂子の性質ひとがらと、その力量とを知らないかららしい。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
如何に伐つて抛げ出したやうな性質もちまへが為する返答なればとて、十兵衞厭でござりまするとは余りなる挨拶、ひと情愛なさけの全で了らぬ土人形でも斯は云ふまじきを、さりとては恨めしいほど没義道な、口惜いほど無分別な
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ヒユーマニチーは社会的義務の為めにのみ存するにあらず、人間の性質キヤラクターは倫理道徳の拘束によりてのみ建設すべきものにあらず、純美を尋ね、純理を探る、世の詩人たり、学者たる者、優に地平線的思想家の預り知らざる所に於て、人類の大目的を成就しつゝあるにあらずや。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)