“ひとがら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人柄64.1%
人品23.4%
人格6.3%
人抦1.6%
人物1.6%
品性1.6%
性質1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま親しくそのお人柄ひとがらを偲ぶべきよすがともなるものは続紀や伝説であるが、私は冒頭にひいた御歌も忘るることは出来ない。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
何と気を変えたか、宗匠、今夜は大いにいなって、印半纏しるしばんてんに三尺帯、但し繻珍しゅちん莨入たばこいれ象牙ぞうげの筒で、内々そのお人品ひとがらな処を見せてござる。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
父の人格ひとがらがすこし変ったのは、中年過ぎて男の子が出来てから、母の狂愛に捲込まきこまれてからだった。私につぶやいてきかせたころは、実に好きな父だった。
女「真実まことに宜いのう、愛らしいこと、人抦ひとがらまるでお屋敷さんのお嬢さん見たようで、実に女でも惚れ/″\するのう」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取落したるとや夫はゆめにても見しならん萬一もしまことに落したり共此所の店にては有まじ夫れは外をさがされよかうた處が二十兩は扨置さておき二兩の金も持るゝ樣な人物ひとがらならずと散々に罵りければ老人はかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
されどあきるるも笑うも泣くもみな貴嬢が品性ひとがらによりてのことなれば、あながち貴嬢が自由ともいいがたし。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
飛天夜叉桂子の性質ひとがらと、その力量とを知らないかららしい。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)