“情愛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうあい41.7%
なさけ25.0%
じやうあい8.3%
じやうあひ8.3%
じようあい8.3%
アツフヱクシヨン8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何となく、うらぶれた思いでもあるが、夫婦の情愛じょうあいというものをこれほどしみじみとかんじたことはない。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
常に晴れわたる五月の青空の心を持ち、唇を噛む事を知らずに、温い人の情愛なさけに取圍まれて暮す世界を描いてゐた。
それを彼所迄あすこまでして行くには、全く情愛じやうあいの力でなくつちや出来る筈のものでない。所が、要吉といふ人物にも、朋子ともこといふ女にも、まことの愛で、已むなく社会のそとに押し流されて行く様子が見えない。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いとひの聟入むこいり祝言しうげん表向おもてむきにせず客分きやくぶんもらうけたるがもとより吝嗇の五兵衞なれば養父子の情愛じやうあひ至てうすく髮も丁稚小僧同樣に一ヶ月六十四文にて留置とめおき洗湯せんたうへは容易に出さず内へ一日おいて立る程なれば一事が萬事にても辛抱しんばうが出來兼る故千太郎は如何はせんと思案の體を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
また石器時代せつきじだいのごときまだひらけない時代じだいでも、親子おやこ情愛じようあいといふものは今日こんにちかはりはなかつたのですから、幼兒ようじ死體したいでもけっしててゝはありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
然に此篇のお夏は、主人の娘として下僕かぼくに情を寄せ、其情ははじめ肉情センシユアルに起りたるにせよ、のちいたりて立派なる情愛アツフヱクシヨンにうつり、はてきはめて神聖なる恋愛ラブに迄進みぬ。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)