“情人”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いろ36.8%
いいひと16.2%
おとこ8.8%
じょうじん8.8%
いろおとこ4.4%
じょうにん4.4%
いゝひと2.9%
おもいびと2.9%
おもいもの1.5%
こひびと1.5%
(他:8)11.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“情人”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語5.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「ではおせんにゃ、ちゃんとした情人いろがあって、このせつじゃ毎日まいにち、そこへかよめだというんだね」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「いったい、そのおせんの情人いろというのは、何者なにものなんだか、まっつぁん、はっきりあたしにおしえておくれ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「あら、剣舞をしてるわ、ちょいと、田舎ものが宿を取りはぐしたようで、見っともないよ、私の情人いいひとの癖にさ。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
情人いいひとらしく扱われたような気がして? そんな負惜みをお言いなさんなよ。」軽く卓子台ちゃぶだいたなそこで当てて、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
達次郎たつじろう——それが房枝の若い情人おとこの名前だったのだが、この男も、どうしたのか、今夜は店先へも顔を出さなかった。
銀座幽霊 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
ただ彼女のみがその情人おとこの罪証をげることができ、自白によって彼を破滅せしむることができるのであった。
春江の客や情人じょうじんの探索が、しらみつぶしに調べられて行った。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは、その女のもとの情人じょうじんで、先年病死した男の顔であった。
男の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「ミルハさんの情人いろおとこならみんな私が知ってるとでも、あんたは思ってるのね。」とアーダは肩をそびやかしながら言った。
三日ばかり間を置いて、お宮が病気で休んでいるという葉書をよこしたので、私は親切だてに好い情人いろおとこ気取りで見舞かたがた顔を見にいった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
お七は避難の間に情人じょうにん相識そうしきになって、翌年の春家に帰ったのち、再び情人と相見ようとして放火したのだそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
リゼットはさすがにきまりの悪さを想像した。彼女の情人じょうにんいっさい「技術」というものをさない男だった。彼女はった。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「いゝかい、北君はあらゆる男の情人いゝひとになるんだよ。己も一度は万人の情人になりたかつたけれど、結局、お前一人の情人になつてしまつたよ。」
二人の男 (新字旧仮名) / 島田清次郎(著)
千「もしわし情人いゝひとに取ったら紫縮緬の羽織を仕着せしよう」
従者 何故でござりましょう。お殿様と云う立派な情人おもいびとがおありなさること故、そのようなことをして、自分の心を慰めずとも、よかりそうなものではござりませぬか。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「お恥ずかしいことでござりまするが、じつは、一生一度と契り誓いました情人おもいびとに、金ゆえ寝返りされましたため、思い込んだが身の因果、小判で男の心をもう一度昔に返すことができますものならと、とんだ人騒がせをしたのでござります……」
竹馬で乗込んで薄雲のお咲を殺した後、以前は幸七の情人おもいもので、一時囲われたことのある小唄の師匠お栄と懇意になり、その滑らかな舌に焚きつけられて、刷毛ついでに恋敵の幸七も殺す気になったのでした。
ほほ、わすられぬ情人こひびと
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
清十郎(即ちお夏の情人こひゞと)が大坂より戻り来りたる事を次に出して、「目と目を合はする二人ふたりなか、無事な顔見て嬉いと、心に心を言はせたり」と有処あるところにて、更に両人の情愛の秘密を示せり。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「宮ちゃん。君には、もう好い情人ひと幾人いくたりもあるんだろう。」と言って見た。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「何うしたい!」四度目よたびめには気軽く訊ねた。「散々ひとを待たして置いて来る早々沈んで了って。何で其様な気の揉めることがあるの? 好い情人ひとでも何うかしたの?」
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
まさかに金を盜んだやつだとは云はなかつたが、料理人とくつついて追出された事、その情人をとこにいたぶられて困つてゐる事を詳しく述べた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
まさかに會社にたづねて來て、情人をとこと別れる爲めに入用の金を貸してくれと云はれたとは云ひ兼て、偶然往來で逢つて誘はれて行つた事にした。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
読者諸君はすでに御承知であろう、岩井は村雲笑子を妾にして「巴里」という酒場を出させながら、一方踏絵をも情人アミにしている。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
前回、「お茶松」の賭場に手入れがあるより早く、岩井通保と手に手をとってお茶ノ水の土手へ抜ける地下の暗道を通り、無事に天網を遁れた有明荘の住人の一人、岩井通保の秘密の情人アミイ、当時売出しのダンサー川俣踏絵そのひとであった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
情人ヤネが髮結ふてつとるばん。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
情人ラヴでもない……何だか斯う其様そんなような者に思われて、兎に角私の物のように思われて、今は斯うして松という他人をぜて話をしているけれど、今に時刻が来れば
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)