“有処”のいろいろな読み方と例文
旧字:有處
読み方割合
ありか75.0%
あるところ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
硯友社が如何なる人の団体だとも、思案外史が如何なる人であろうとも考えないで、ただ何かなしに行衛ゆくえを知らなかった未見の友の有処ありかを突留めたような気がして会心の微笑を禁じ得なかった。
この山中には五つ葉のうつありて、その下に黄金を埋めてありとて、今もそのうつぎの有処ありかを求めあるく者稀々にあり。この長者は昔の金山師なりしならんか、このあたりには鉄を吹きたるかすあり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
清十郎(即ちお夏の情人こひゞと)が大坂より戻り来りたる事を次に出して、「目と目を合はする二人ふたりなか、無事な顔見て嬉いと、心に心を言はせたり」と有処あるところにて、更に両人の情愛の秘密を示せり。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)