“あるところ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
或処33.3%
其処11.1%
在所11.1%
在處11.1%
或所11.1%
有処11.1%
有處11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私をソノ或処あるところへ、なんで、質入れに致してお金を沢山借りて、兄は表から逃亡だしぬけを致したのでございます
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「老媼茶話」には奇怪な話が数多たくさん載っている。この話もその一つであるが、奥州の其処あるところに甚六と云う百姓があった。著者はその人となりを放逸邪見類なき者也と云っている。
一緒に歩く亡霊 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
明て見るに其金そのかねなければさて盜賊たうぞくわざに違なし然れ共其金の在所あるところを知る人はなき筈なり夫ともたれ金子きんす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方儀永々なが/\入牢じゆらうおほせ付られまか在處あるところ此度右一件本人ほんにん相分り御死刑しおきおほせ付られ候に付出牢しゆつらう仰せ付らる有難く存ずべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其上そのうへ參禪さんぜん鼓舞こぶするためか、古來こらいからこのみちくるしんだひと閲歴譚えつれきだんなどぜて一段いちだん精彩せいさいけるのがれいであつた。此日このひそのとほりであつたが或所あるところると、突然とつぜん語調ごてうあらためて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
清十郎(即ちお夏の情人こひゞと)が大坂より戻り来りたる事を次に出して、「目と目を合はする二人ふたりなか、無事な顔見て嬉いと、心に心を言はせたり」と有処あるところにて、更に両人の情愛の秘密を示せり。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
取りけるが今外より下質の金八十兩請取うけとり亭主ていしゆ財布さいふに入れけるを喜八ぢつと見て居たりしが心の中に偖々さて/\有處あるところには澤山たくさんに有るもの哉我は只二分の金にさしつかへ妻を奉公に出せしに八十兩と云ふ金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)